映画
「おいしいコーヒーの真実」
(イギリス・アメリカ 2006年)
コーヒー産業の実態あばく
「トールサイズのコーヒー一杯三百三十円。コーヒー農家に支払われる金額は、わずか三〜九円…」――。映画は、コーヒー産業の実態を暴きながら、貧困に苦しむコーヒー農家を救おうとする農家団体代表のたたかいの記録です。
世界で最も日常的な飲み物・コーヒー。全世界の一日あたりの消費量は約二十億杯にもなり、大手企業がコーヒー市場を支配し、石油に次ぐ取引規模を誇る国際商品になっています。
国際コーヒー協定の破たんによる価格の大幅な落ち込み、貿易の不公正なシステムなどの理由から、農家に支払われる代価は少なく、多くの農家が農園を手放さなくてはならない現実があります。
コーヒーの原産国エチオピアで七万四千人以上のコーヒー農家を束ねるオロミア州コーヒー農協連合会の代表、タデッセ・メスケラ氏は言います。
「私たちの願いは、消費者が自分たちの飲んでいるものについて理解してくれることです。コーヒーに限ったことではなく、安値で売買されているすべての生産物においてです。この安値のおかげで、生産者は大きな影響を被っているのです」
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監督=マーク・フランシス、ニック・フランシス。5月31日から渋谷アップリンクXでロードショー。料金=一般1500円(前売り券1300円)、学生1300円。
(新聞「農民」2008.6.2付)
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