「農民」記事データベース20080526-829-13

旬の味


 百姓にとって五月はやっぱり一番忙しい。気持ちが入るというか、田植えの節は忙しいというのが決まりだ。隣の田んぼに水が入った。代かきのトラクターがうなる。田植え機を乗せたトラックが走る。本当に気がもめる忙しさだ▼そんな時、役場から一通の封書が届いた。「あなたは生産調整が未達成です。町の目標達成には更なるご協力をいただかなければ達成できません」「ご理解、ご協力をお願いします」というのだ。実に簡単な押し付けがましい一方的な通知だが、それにしても明日は田植えだというこの時期に。こっちこそ、“ご理解、ご協力をお願いしたい”ものだ▼今年も「九条田んぼ」に取り組む。読売新聞の世論調査では、十五年ぶりに憲法「改正」に“反対”が“賛成”を上回った。自衛隊のイラク派兵は憲法違反だという判決も出された。こうした結果に勇気をもらって、今年は去年の倍の大きな田んぼに、しかも国道四号線からしっかり見えるところに「平和の力、九条は世界の宝」と田植えする。

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(新聞「農民」2008.5.26付)
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2008年5月

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