「農民」記事データベース20080526-829-03

大分県最大の穀倉地帯

宇佐市で農民連支部再建


低米価、やっていられん 35人参加

宇佐市地図 大分県宇佐市は県下一の水田面積を持ち、米や麦、大豆、タマネギなどの生産が盛んなところ。農民連結成時には、税金申告に取り組む支部がありましたが、その後、“開店休業”状態が続き消滅していました。

 ■訪問…対話

 今年二月の県連大会で役員に選ばれた用松(もちまつ)律夫さんは、以前組合員だった江熊喜一郎さんと相談し、宇佐市に農民連を再建しようと決意。事前に一千枚のチラシを配布、顔見知りの農家七十人に声をかけ、二十四人から賛同を得ることができました。

 結成日となった四月二十六日の総会には二十七人が参加。「出席できないけど加入する」という八人も含め三十五人の農民連支部(宇佐の農業を守る会)が結成されました。

 ■要求は切実

 経過報告と今後の取り組みが提案された後、参加者が次々に発言。

 「七ヘクタールで稲作をしているが、やればやるほど赤字だ」「二ヘクタールの兼業農家だが、農機具をなるべく持たないようにしてやってきた。今の米価ではやれない」「政府の方針は聞かず、反対のことをしてきた。借金をせず、農機具は中古を買って修理し、その農機具を安くリースして喜ばれている。四十二歳の息子が勤めを辞めて継いでくれることになった」「米価は下がっているのに水稲の元肥が去年より二百円も上がっている。こんな話はない」など活発な討論で時間が足りないほどでした。

 全国連の村尻勝信副会長が「再建おめでとう」とあいさつ。準産直米の取り組みを説明し、参加を呼びかけたところ、「百姓は自分が作ったものを少しでも有利に売りたいのが要求だ」と大きな共感があり、近日中に学習を兼ねて集まることになりました。

 大分県連からは、阿部浩三会長、三上英範副会長が参加して激励しました。

(新聞「農民」2008.5.26付)
ライン

2008年5月

農民運動全国連合会(略称:農民連)
〒173-0025
東京都板橋区熊野町47-11
社医研センター2階
TEL (03)5966-2224

本サイト掲載の記事、写真等の無断転載を禁じます。
Copyright(c)1998-2008, 農民運動全国連合会