「農民」記事データベース20080225-817-12

子どもの食生活を考える

東京・練馬区教職員組合が学習会


茨城・県南農民組合事務局長 小林恭子さんが講師

 東京都の練馬区教職員組合開進・豊玉ブロックは一月三十日、練馬区内で、食と農についての学習会を開きました。茨城・県南農民組合の小林恭子事務局長が、小・中学校の教職員を前に「子どもの食生活を考える―安全な食をめざして―」のテーマで講演しました。(写真〈写真はありません〉

 小林さんは、日本の農政と食料を取り巻く現状を解説。「日本の農地は一ヘクタール当たり十・五人を養えるが、アメリカは〇・八人。豊かな土地がありながら作らせない農政を考えてほしい」と呼びかけました。また輸入物や添加物にまみれたインスタント食品や外食メニュー、コンビニ弁当・おにぎりの実態を、原材料表示ラベルや実験を通じて示し、「小学生に生活習慣病が広がっているのは、かたよった食生活にある」とのべました。

 冷凍食品についても、添加物が多く含まれ、ビタミンC含有量が生鮮品に比べて低くなっていると指摘。健康で生活するためには「家庭で作ったものを食べ、お百姓さんがその季節に作っている旬の野菜を中心に、三度の食事をきちんととる。一人で食べず、みんなで食べて、栄養の吸収率を上げる。なるべく戸外で運動することが大事だ」と強調。「日本の食料自給率を高め、作っている農家を応援しましょう」と訴えました。

 参加者から「遺伝子組み換え食品の子どもへの影響は」「便利で安い食べ物であれば、どうしても買ってしまう」「いまの農業改革は、差別と選別の教育改革と相通じるものがある」「子どもの作文で、『マクドナルドのメニュー作り体験に行った』というのがあった」などの意見や質問が出されました。

 小林さんは「『生徒が偏った食生活を送っている。教師自ら学び、児童や保護者にも伝えていきたいので話しにきてほしい』との依頼を積極的に受けました。子どもたちの将来のためにも、このような機会がもっと増えるとよいですね」と話していました。

(新聞「農民」2008.2.25付)
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2008年2月

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