全国委員会での発言から
限界集落で農村と地域を
守る農民連に大きな共感
常任委員 坪井貞夫さん
六十五歳以上の高齢者が過半数を占め、戸数十九戸以下の集落である限界集落、六十五歳以上が七〇%で九戸以下の危機的集落では耕作放棄地が増え、田畑が荒廃し、山林保全はおろか冠婚葬祭もできない状態です。限界、危機的集落とも、中国地方は全国でも多く、なかでも岡山が一番多くなっています。
農村が破壊されているもとで、農村地域を守る農民連が、この組織現勢にとどまっていていいのかと、ある税金学習会で問題提起しました。
旧加茂川町(現吉備中央町)では、町長と農民連が一緒に産直組織やアンテナショップを作り、農民連が農産物を集荷するトラックを毎日走らせています。直売所、加工所から遠く、しかもダイコンを一本か二本、ハクサイを二束しか出荷できないお年寄りでも、毎日楽しくがんばって農業に励んでいます。
こうして青い幌(ほろ)のついた農民連のトラックが通ると、何人かの農家は手を合わせて見送ってくれます。「あの人たちが農業を守ってくれている」という共感が広がっています。
自分たちのまちは自分たちで守るという農民連の組織を岡山県内に広げていきたいと思います。
税金など諸要求話し合う中
信頼が深まって新会員に
宮崎県連 来住誠太郎さん
昨年春の大運動では、二十六人の会員を拡大しました。なぜ増えたのか。班会議や学習会をきちんと開き、中身が今まで税金だけだったのが、さまざまな話題を会議の中で話すようになったことで、農家との信頼関係が深まりました。
なかでも免税軽油の申請では、免税軽油申請会員二十人のなかから新たに五人の農民連会員が生まれました。耕作証明書があれば免税軽油ができるということで、全体で三百五十万円の減税ができました。
固定資産税の対象となる償却資産に、トラクターやコンバインは含まれないという点でも力を発揮しています。道路を走り、ナンバープレートをつけていれば、償却資産とはみなされず、自動車税、軽自動車税の適用を受けるだけで、税金をむだに納めずに済みます。
さらに土地改良区の土地購入負担金が不当にかけられている問題を提起するなど、農家と組合員との信頼関係が生まれ、会員の拡大につながっています。今年に入ってからも、免税軽油の申請で九人の新会員が生まれました。二十周年にふさわしい会員拡大に取り組んでいきます。
(新聞「農民」2008.2.18付)
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