全国委員会での発言から
生産意欲を減退させる品目横断対策に強い不満北海道連 山川秀正さん品目横断対策の現状と農村の変化について、報告します。農民連は当初から、この制度は、農民が生産意欲をかき立てるものにならないと警鐘を鳴らしてきました。そのことを証明したのが昨年末の状況でした。 私が住んでいる十勝管内音更町は小麦の作付けが全国一ですが、前年度九千円だった小麦の一俵単価が〇七年産は、緑ゲタ、黄ゲタ、品代合わせて七千五百円ほどにしかなりませんでした。 政府与党は、小麦に対して百五十一億円の補正予算を国会に提案しました。これは、農民連や農協等が過去実績による支援(緑ゲタ)が生産実績を正しく反映していないと取り組んだ結果です。農家への支援は、過去五年間の麦作経営安定資金の平均額七〇%と緑ゲタの交付金を比較して不足分を支援するとしています。しかし、農家の不足分をすべて補うことにはならず不満の残る内容です。 昨年は平年を上回る収穫量だったにもかかわらず、資金の借り入れや貯金を取り崩して何とか年を越したという農家がたくさんいます。多くの農家が品目横断対策に不満を持っています。農民運動を発展させる条件は十分にあります。
畜産危機打開の運動の先頭に農民連が立とう群馬県連 井上健太郎さん群馬は畜産農家が多い県です。飼料高騰などにより畜産農家の経営が深刻化しているなか、農協が開いた畜産危機突破大会に三百人近くが集まりました。こうした事態を踏まえ、「危機の打開にまず先頭に立つのが農民連だ」と十二月に県連の畜産部会を開きました。そこで県畜産課、乳販連をはじめ多くの農家にも呼びかけ、畜産対策会議を開こうと計画しています(一月二十二、二十三日に会議を開き、当日は酪農協の役員ら農民連以外の人も参加し、畜産の現状を交流しました=編集部)。 現在この危機を突破するために、署名活動などに取り組んでいますが、この署名をもって農水省にも「乳価をもっと上げろ」と要求していく必要があります。二月十二日には、全県規模の集会と県都中心街でのデモ行進を計画しています。 農民連が先頭にたって、畜産農家の危機打開に立ち上がり、大きな運動を各地で展開することを全国のみなさんに呼びかけます。会員、読者の拡大にも取り組むとともに、運動の面でも畜産農家の経営を守るために奮闘する決意です。
(新聞「農民」2008.2.11付)
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[2008年2月]
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