「農民」記事データベース20080128-813-14

就農2年目の樽井一樹さん
“新しい出会い、孤独感ない”


 樽井一樹さんは、就農して二年目。森本さんが地主さんとの間に入って借りた農地一・五アールで、露地野菜を栽培しています。中には三十年以上、耕作されていなかった農地を「一穀あすか」の支援で整備しなおした畑も。一見すると厳しい条件の農地でも、無農薬・無化学肥料の自然農法で農業に取り組む樽井さんにとっては、「ヴィンテージものの畑です(笑)」。今年は水稲にも挑戦し、面積も五・五アールに増えます。

 「自然を全身で感じながら、自然とともに生きる生き方がしたかった。それができている今の生活は、とても楽しい。充実している。就農してから新しい出会いの連続で、孤独感を感じることがない」という樽井さん。でも「明日香に来て、作り手がどんどん減って、荒れた農地が広がっていることを改めて実感した。自分も楽しみながら地域発展の力になりたい」と話してくれました。

 周りの農家に刺激

 そんな樽井さんも税金の季節になれば相談員に変身。森本さんも「若いので何でも吸収が早くて、正確性が求められる税金相談では、本当に助かっている」と太鼓判を押します。「樽井君のような青年が地域に入って来ると、周りの農家も刺激になる。荒廃した農地がよみがえり、そこに青年の姿があると、農民連の会議も“言いっぱなしで終わり”でなく、次の行動を具体的に決めるという持ち方になる。あきらめないで、担い手を育てていきたい」――挑戦は続いています。

(新聞「農民」2008.1.28付)
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2008年1月

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