「農民」記事データベース20080114-811-09

応援しよう! 茨城の農業

第2回いばらき食と農の交流フェスタ

関連/農業をやる熱い思いがあればこそ


“担い手”問題で意見交換 交流会

 第二回いばらき食と農の交流フェスタが十二月十五日、阿見町の茨城大学農学部で開かれ、百五十人を超える参加者が集いました。主催は、茨城大学農学部労働組合、国民の食料と健康を守る茨城県連絡会、農民運動茨城県連合会、新日本婦人の会茨城県本部、全農林労働組合筑波地方本部などで作る実行委員会。

 今年のテーマは、「応援しよう! 茨城の農業、国民が支える農業をめざして」。交流会では、茨城の農業を支える担い手について意見交換しました。県農林振興公社の関幸廣氏が県の新規就農対策を説明。取手市の新規就農者、小林健太郎さんが自らの思いを語りました。(別項に大要)

ふるさと料理心ゆくまで味わう

 お昼は、茨城農民連女性部ゆいの会手作りの郷土食が並び、生産者がメニューとレシピを自ら紹介。作った人の顔が見えるふるさと料理を心ゆくまで味わいました。

 農産物が当たるクイズ、農民連食品分析センターの食品安全性実験、茨城大学中南米音楽研究会のみなさんによるフォルクローレの演奏を楽しみました。(写真〈写真はありません〉

 かすみがうら市から二人の子どもを連れて参加した柳田洋明さん(30)、智子さん(33)夫婦は「普段食べられない料理が新鮮で、おいしく、子どもたちも喜んで食べました。地元で採れた野菜が食べられるのは幸せなこと。農業をやる人がもっと増えてくれたらと思いました」と話していました。


農業をやる熱い思いがあればこそ

就農2年目の小林健太郎さん(26)=報告大要=

 稲作を中心に野菜も作っています。なぜ農業を職業に選んだのか? 一つは、家が代々農家だったこと。二つ目は、祖父母がいなくなり、父は兼業農家、土地を荒らすならば、自分が農業をやってみようと思ったこと。三つ目は、体を動かし、植物が好きだったこと。

 私は、高校は商業科を卒業し、スポーツ・インストラクターをしていました。ここで学んだことが大きな蓄えとなっています。

 トレーナーに必要な原則――知識、洞察力、ホスピタリティー(サービス)精神、プレゼンテーションスキル(技術を伝達する能力)、トレーニング実践そして熱い思いです。どれも農業をやるために不可欠です。

 なかでも熱い思いがなければ、農業に対して興味もわかないし、向上力も出てこない。何より継続することはできません。

 農業の現状は、高齢者に支えられています。なぜもっと若い人がやらないのか。高齢者だけにやらせるのはもったいない。農業をやってみたい人がいれば、ぜひやった方がいい。

 みなさんにお願いがあります。今以上に環境のことを考えてください。気候変動に温暖化、異常気象があちこちで起きています。将来、日本でも農作物が作れなくなり、国産がなくなる、という話も聞きます。

 人が生きる上で、最も大切なことは、食べること、その底辺には農家がいることを忘れないでください。身の回りの環境問題から、細かいことから始めてください。

 そして自分たち生産者に、野菜、米をこれからも作らせてください。

(新聞「農民」2008.1.14付)
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2008年1月

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