南牧(長野)に農民連会員の村長誕生
菊池新村長が抱負
農家・農協・行政が一体で
農業つぶしの農政に対抗
八ケ岳を背に野辺山高原が広がる長野県南牧村(みなみまきむら)。十一月十二日、ここに農民連会員の村長が誕生しました。日本共産党の元村議会議員で、レタスなど高原野菜を生産する菊池幸彦さん(65)です。
新村長となった菊池さんは、三億円もかかる総合住民センター建設を白紙に戻し、村長給与三〇%カット、村長専用車廃止などの“倹約財政”や、地域ごとに村民の意見を聞く会を開くなど情報公開の徹底を打ち出しています。
また南牧村は、全国でも有数のレタス産地。新聞「農民」では二〇〇五年七月二十五日付(六九三号)で、「野菜暴落、泣く泣く産地廃棄しても歯止めかからず」の記事を一面で紹介、ここに登場するのが菊地さんです。いま、安い輸入野菜の増加と、石油高騰で燃料費やビニール、ダンボールなどの資材コストが上がり、経営は“火の車”です。
こうしたなか、菊池さんたちが中心になって、JA長野八ケ岳(組合員四千三百人)と共同してレタスやキャベツ、ブロッコリーなど農民連を通じて産直に取り組み、三年たちました。八月には、「コープとやま」の人たちが南牧村を訪れ、産地と消費者の交流にまで発展しています。
菊池さんは「三十年ぶりの百姓村長という期待にこたえて、農家と農協と行政が一体になった組織をたちあげ、農業つぶしの農政に立ち向かっていきたい」と抱負を語っています。
(新聞「農民」2007.11.26付)
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