「農民」記事データベース20070917-796-02

「これじゃあ米作り続けられない」
政府は「米価下落対策」とれ(2/2)

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異常な低米価の原因は…

 政府の責任放棄が引き金に
  安売り競争いっそう激化

増え続ける輸入米在庫、国産米在庫はマイナス 低米価の最大の原因は、政府が「米改革」で米の流通責任を放棄し、大手スーパーや外食企業、大手米卸業者が買いたたきと価格破壊を行っていることにあります。

 量販店やディスカウントストアなどの価格競争はますます激しさを増し、十キロ二千円台という水より安い米が出回っています。

 安売りの米を、農民連食品分析センターが調べたところ、古米、くず米がゾロゾロ。一部の米業者が国産米に古米、輸入米、くず米を混入し、偽装表示していた事件も起きています。くず米の販売や生産費を下回るダンピング販売は禁止すべきです。

 政府が買いたたきの先頭に
  備蓄米わずか一カ月分

 政府は、自ら決めた百万トン備蓄の計画も守らず、価格も市場価格より安く購入し、古米、超古米にして超安値で放出。市場をかく乱しているのです。

 政府が直接責任をもつ備蓄米は超古米を含めて七十七万トン(〇七年六月末)。国民の消費量のわずか三十三日分です。政府は、需給と価格の安定に責任をもち、計画流通への対策をとるべきです。

 輸入米も下落の圧力に
  在庫管理に巨額の税金投入

 MA米は毎年七十七万トンも輸入され、在庫が増え続けています。販売されずに在庫となっている輸入米は百八十九万トン(〇六年十月末)。その一部は主食用に回り、外食産業やブレンド米に利用されています。ぼう大な在庫とあわせて米価下落の強力な圧力になっています。MA米の制度開始以来の輸入総量は、年間生産量に匹敵する七百九十一万トン。その在庫の管理費用総額はこれまで実に千七百二十六億円にも及んでおり、巨額の国民の税金が湯水のように投入されているのです。


農家の時給たった256円!

最低賃金の4割程度

 農水省が発表した〇六年産の米の家族労働報酬は二千四十六円。時給に換算すると二百五十六円となり、労働者の全国一律最低賃金六百八十七円の四割程度という状況です。

稲作農民の自家労賃、地域最賃の37%に(時給換算)

(新聞「農民」2007.9.17付)
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2007年9月

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