「農民」記事データベース20070806-791-10

旬の味


 新潟県中越沖地震で安倍首相は、選挙遊説をやめて真っ先に刈羽原発に駆けつけた。重大なことが起きたことを暗示するものだったが、新たな情報が事態の深刻さを裏付けている▼被災地に救援物資を持って駆けつけた。刈羽原発には入れなかったが、周辺の住宅や道路の惨状から容易ならざる事態が起きていることをうかがわせる。原子炉の圧力容器内部の調査はまだ先のことで、本当に心配だ▼農業では、かんがい用水の供給が地下パイプの破損で打撃をうけ、原発施設へ重油を送る配管の損傷で田畑に重油汚染が広がり、農家を苦しめている▼地震は火山性か地殻プレートのひずみが原因で発生し、活断層がない場所でも起きる。日本列島の中で、どこの原発も立地が良いとはいえない。活断層が縦横に走っている場所を避けるのは当然だが、電力会社によるこれまでの事故隠しやデータ改ざん、ねつ造の手法から、刈羽原発では何かごまかしがあったと思えてならない。「刈羽原発は閉鎖すべし」が多数の声だ。

(昌)

(新聞「農民」2007.8.6付)
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2007年8月

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