「農民」記事データベース20070730-790-01

新潟県中越沖地震

救援食べ物 直ちに被災地へ

一時1万数千人が避難生活


農民連 地震対策本部を設置

 十六日午前十時十三分ごろ、新潟県柏崎市や長岡市、刈羽村、長野県飯綱町などで震度六強の強い地震を観測しました。この新潟県中越沖地震で、被害の大きかった柏崎市などで、家屋に押しつぶされるなど高齢者十人が亡くなり、重軽傷者は一千人を超え、家屋の全半壊も一千戸以上。各地で水道やガス、電気などのライフラインが寸断し、一万数千人が小学校などで避難生活を余儀なくされました。また強い余震も断続的に続いており、住民は不安を募らせ、被害はさらに広がる様相です。

 農民連は、白石淳一会長を本部長とする「新潟県中越沖地震対策本部」を設置しました。

現地の農民連県央センター新婦人県本部と被災者の元に

 おにぎり・水・漬け物

 新潟農民連県央センターでは、野菜ボックスを柏崎の新婦人会員に供給していることから、地震発生直後、「柏崎がたいへんだ。炊き出しをして届けよう」と緊急に呼びかけました。これにこたえて、おにぎりを二百九十個、二リットルの飲料水三十六本、ナス漬百二十個を添えて被災者に届けました。

 この日、午後四時二十分ごろ車で三条市を出発。地割れや隆起などで通行止めとなった国道をう回しながら山道を抜け、六時半ごろ柏崎市に到着。市内は、いたるところで道路に亀裂が入り家屋や石塀が倒壊し、野菜ボックスを届けている家屋も屋根瓦がくずれ、メチャメチャでした。余震を心配して外に出ている人も多く見られます。

“新鮮野菜こんなに”
小袋にわけさっそく近所へ

 避難所に移って留守の家もありましたが、後片付けをしていたところではお昼も食べていないという人がほとんどで、「地震が起こってからまともな食事をしていなかった。温かいおにぎりは本当にありがたい」とさっそく口に運び、大変喜ばれ感謝されました。

 すぐに救援行動ができたのは、仲間どうしの心強い協力があったからです。

(新潟県農民連県央センター 鶴巻純一)


心のこもった差し入れ
さすが 農民連さん

 “炊き出しボックス”

 発生して三日目。今週の野菜ボックスを届けに、新婦人県本部の赤沢富美子事務局長といっしょに柏崎市に行きました。高速道路が開通したということでしたが、大渋滞で通常の四倍近い四時間余りもかかってしまいました。

 ボックスの中身は、水道やガスが使えないということなので、トマトやゆでた枝豆、ゆで卵など“炊き出しボックス”にして、すぐ食べられるものを用意しました。届けたところでは、どこでも喜んでもらえて、「食べ物への要望があればなんでも応えられるので、どんどん言ってください」と話してきました。

(県央センター 中村健一)


 私たちを待っていた…

 支部長さんや産直センターの会員さんたちが、私たちを待っていました。「食べたかった新鮮な野菜、こんなにたくさん。近所にも配っていいですか。トマトもみんなに食べさせたい」と小袋に分けて会員さんに配りました。夜遅くに支部長さんから電話で「本当にみんなに喜ばれました」と話していました。「心のこもったすばらしい差し入れ、さすが農民連。すごいでしょ!」と答えました。
(新日本婦人の会新潟県本部 赤沢富美子)

(新聞「農民」2007.7.30付)
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2007年7月

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