恒例の茶摘み交流会
静岡・藤枝農民組合 今年も多彩な顔ぶれ
関連/茨城県南では田植え交流会
新茶に挑む
憲法を学ぶ
手作り料理
モチつき
♪夏も近づく八十八夜♪ ――新茶の季節です。静岡・藤枝市の藤枝農民組合が、毎年恒例の茶摘み交流会を開き、消費者と生産者あわせて百人余が楽しく交流しました。(写真〈写真はありません〉)
交流会が始まって今年で三十周年。毎年参加している家族づれや、藤枝農民組合のお茶を買っている消費者、日本大学の農業問題研究会の学生たちなど、藤枝農民組合の長い産直の取り組みを反映した多彩な顔ぶれが集まりました。
「おいしいお茶になりますように、って気持ちをこめて揉(も)むんだよ…」――三々五々、会場となっている閉園した保育所に到着した人から茶揉み台を囲んで茶揉み体験が始まります。子どももおとなも真剣そのもの。庭では今晩のおかずの鶏肉を解体。みんなニワトリが鶏肉になっていく過程に興味シンシンです。
太陽が暮れ始めたころ、ジャーナリストの伊藤千尋さんの講演が始まりました。「皆さん、憲法を使っていますか?」と問いかけた伊藤さん。平和憲法があって軍隊をもたないコスタリカなど、世界の出来事を生き生きと語り、大きな感動を呼びました。
夜は、山菜のてんぷら、鶏の煮物など手作りの料理で大交流会となり、翌日の朝は皆で餅つきをしてつきたてのヨモギ餅にしてほお張りました。
二日目の茶摘み体験は、風薫る快晴。オープンカー(軽トラの荷台)でお茶畑に乗りつけ、生産者からお茶を無農薬で育てる苦労などを聞きながら、夢中になって新芽を摘みました。お茶畑でお弁当を食べ、解散しました。
日大の学生たちは、「いろいろな人の話を聞けて、とても勉強になったし、楽しかった」「お茶摘みは初めてだったけど、けっこう難しかった」などと話してくれました。
筑波農産センター
茨城県南筑波農産センターは五月十三日、事務所近くの田んぼで、恒例の消費者や米屋さんとの田植え交流会を開催しました。
当日は心地よい春の陽気で、絶好の田植え日和。地元や都心から三十人ほどが集まり、植え方を教わり、生産者と一緒に丁寧に苗を植えました。初参加した女子高生は「田んぼの中を跳ねていたカワイイ青ガエルに触れて満足!」と感想を話してくれました。
農民連会員の田んぼはいつも有機質を多く施しているため、カエルはもちろん、タニシやザリガニなど珍しくなった生き物が育っています。子どもたちはタニシやアメンボを見つけ大はしゃぎ。都会では味わえない貴重な体験に大喜びでした。
田植えが終わった後は、近くの集会所で交流会。生産者が持ち寄った赤飯や天ぷら、地鶏の卵焼き、佃煮や漬物など食べきれないほどの料理に、参加者は田植えの疲れも忘れ、懐かしい田舎料理を堪能していました。東京から来た親子は「お米がどうやって食卓にあがるのか、子どもたちに教えることもできてよかった。また、稲刈りにも参加したい」と話してくれました。
(茨城県南筑波農産センター 山口徹)
(新聞「農民」2007.5.28付)
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