有害廃棄物の関税撤廃見直しを日本タイEPAを検証して
タイ国経済社会顧問評議会が提言タイからの報道によると、タイ国経済社会顧問評議会は二月六日、日本とのEPA(経済連携協定)の問題点を検証し、このなかで、有害廃棄物の関税撤廃を見直すよう提言しました。また、タイの環境NGO・グリーンピースは、「タイを日本のゴミ箱にするな」と訴えています。グリーンピースによると、日本がタイに輸出している有害廃棄物(統計上は、焼却炉で生じる残さ、灰、スラッグ類)は、昨年一月から十一月の間に、約四十万トン。この種の有害廃棄物は八カ国からタイに輸出されていますが、その九九%が日本からのゴミです。また、「病院からの廃棄物」をタイに輸出しているのは、唯一日本だけ。 このため、有害廃棄物の取引を規制したバーセル条約に反しており、日本とのEPAを見直すよう求めています。しかしタイ政府は、「バーゼル条約を批准しているので、関税撤廃により有害物質がタイに流れ込むことはない」との見方を示していますが、タイのマスコミは「日本側の早急な対応が求められる」と指摘しています。 一方、アジアや北米など四十を超える市民団体が、各国の日本大使館に、EPAに有害廃棄物を含まないことなどをもとめる「意見書」を送付しています。また化学物質問題市民研究会やフォーラム平和・人権・環境など、環境や健康、人権、貿易の公正のために活動する日本の十六の市民団体も「共同声明」を政府に提出。これには、農民連も加わっています。
◇訂正 3月12日付2面「気象事業の整備拡充ぜひ」の記事のなかで、最下段三行目からの「さらに」以下の文章は、「さらに、気象庁全体を国の機関から切り離し、天気予報や注意報・警報などの気象情報をすべて『有料』にすることまで検討しているといいます。」に訂正します。
(新聞「農民」2007.3.19付)
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[2007年3月]
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