春闘
7年間賃下げ・据え置き
今年こそがんばり賃上げを
全農林東京地本 柳沢芳博委員長にきく
東京・霞ケ関にある農水省本省や出先機関で働いている職員は、約三万人。全農林労働組合東京地方本部は本省に十、出先機関に七つの分会があります。いよいよ春闘の幕開け。委員長の柳沢芳博さんに聞きました。
◇ ◇
今年の課題は、第一に賃金引き上げです。とくに低く抑えられているアルバイトやパートなど非正規職員の底上げが求められています。過去七年間で賃上げはまったくされず、二回賃下げ、四回据え置きです。昨年の制度改悪で年収が平均九万円据え置きになりました。
第二に、配置転換や超過勤務、健康管理など労働条件の改善です。公務員削減で、国税庁や刑務所、自衛隊などへ二千八百人余の配転が進められています。また、過労死ラインを超える月百時間以上残業している職員は百人以上にのぼり、職員の半数以上、四十代以上では三人に二人が高血圧や肝機能障害などなんらかの異常がみつかっています。
第三に、農政の転換です。いま進められている品目横断対策は、一部の大規模農家や集落営農だけ農政の対象にしようというもので、現場の実態を無視したものです。農民連はじめ広範な団体といっしょに、食糧主権の確立に向けた運動を広げ、食料自給率の向上をはかっていきたい。
職場内にスローガンを張り出し、机に要求スローガンを書いた円柱の紙を立て、朝ビラ配りと、がんばっています。しかし農水省側は、庁舎管理規則をたてに、円柱を即座に持ち去ったり、朝ビラ配布にも難くせを付けて妨害するなど、攻撃をかけてきています。
公務員バッシングをはねかえし、生活改善の取り組みとあわせて、憲法を守る立場から公務員制度の改悪や戦争する国づくりを許さないために、団結して全力をあげたい。
(新聞「農民」2007.2.26付)
|