「農民」記事データベース20070212-767-11

食べものに薬効あり

橋本紀代子


冬おいしくなる―コマツナ

 コマツナの旬は冬。気温が低くなると、コマツナは血栓や喘息(ぜんそく)の予防に役立つ油をたくさん蓄えるようになり、味もよくなります。アクがほとんどないのも特徴の一つ。東京のお雑煮には欠かせない野菜です。おいしい季節にしっかり食べたいですね。

 コマツナジュースは体格がしっかりしている人のがんや歯周病の予防、高血圧症や糖尿病の改善にも用いられます。一日二百〜三百グラムのコマツナをよく洗い、ジューサーあるいはミキサーでつくります。レモンやリンゴで味を整えてもよいでしょう。

 コマツナには鉄分やカルシウムも多く、貧血を予防する、骨を丈夫にする、イライラをしずめるなどたくさんの薬効があります。食物繊維は便秘の解消に役立ちます。

 私は、厚揚げとの煮びたしが好きです。小女子(こうなご)など小魚類とのいためものは、うす味にするとたくさん食べられます。味を濃くすれば、常備菜になります。

 コマツナなどの緑黄色野菜には、カロテノイドが多く含まれます。昔は、ベータ・カロテンだけが注目されましたが、今ではカロテノイドだけで六百種類もわかってきました。カロテノイドは、がんや老化の原因になる物質を体外に追い出す働きをもっています。「食べて治す」研究がやっと始まりました。

(新聞「農民」2007.2.12付)
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2007年2月

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