「農民」記事データベース20061127-758-03

品目横断対策・FTA・低米価・重油高騰…

今の農政では国民の食料支えられません

農民連女性部農水省と交渉


 農民連女性部は十一月十日、当面の農業施策への要望と女性農業者への支援を求め、農水省と交渉し、十県から十五人が参加しました。(写真〈写真はありません〉

 冒頭、高橋マス子女性部長が「農村の現場でがんばっている人たちです」と農民連女性部を紹介。参加者は、農村の実態を伝え、品目横断対策、FTA(自由貿易協定)・EPA(経済連携協定)、低米価、重油価格高騰などの問題で意見交換しました。

 品目横断対策で、農業の担い手を四ヘクタール以上の認定農業者や二十ヘクタール以上の法人経営などに限定しようとしていることにたいして、中島仲子副部長(埼玉)は「これでは国民の食料を支えていくことはできない」と批判。意欲あるすべての農家への支援策を求めました。

 生産費を大きく下回る低米価の問題では、〇六年産米の政府買入数量の大幅増、備蓄米の棚上げ方式、ミニマム・アクセス米の削減・廃止などを要求しました。

 日本とフィリピンの政府間で合意し、今国会で審議中の日比EPAは、農畜産物の関税撤廃・引き下げ、フィリピンからの看護師流入が問題です。十一月三〜八日にフィリピンで行われた女性農業者リーダー会議(ビア・カンペシーナ主催)に参加した野田幸子さん(愛知)は、フィリピンの農村女性から「日比EPAでフィリピン農民は輸出用の安い作物を作らされ、生活できなくなる」と訴えられたことを紹介。可児すみ子さん(岐阜)は、日本の看護師の劣悪な労働条件についてのべ、「フィリピンから看護師が入ってくれば労働条件はますます悪くなる」と訴えました。

 重油価格の問題では、渡辺久子さん(新潟)と久保田みき子さん(岩手)が、灯油、重油の高騰で農家に重大な影響がでている実態を紹介し、対策を要望しました。

 そのほか、農村女性の高齢化対策(千葉・今井睦子さん)、新規就農支援(茨城・小林恭子さん)などを求めました。

(新聞「農民」2006.11.27付)
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2006年11月

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