おやまあへぇ〜野口英世知らず大恥かいた首相
農民連が六月末に全国研究交流集会を開いた福島県猪苗代町。一カ月前には、小泉首相も当地を訪れています。交流集会の懇親会であいさつした同町の津金町長は、その内幕をこう語りました。 町長いわく、五月にアフリカのガーナを訪問した首相は「野口英世賞」を提案したが、図らずも、大統領から「野口英世記念館に行ったことがあるか」と聞かれ、記念館に行ったことがなく、野口博士のことをよく知らないこともバレてしまい、それであわてて来たのだと。 「野口英世賞」は、アフリカに貢献した医学者を対象にするそうです。首相はそれをアフリカに向かう飛行機の中で思いついたといいます。 野口博士は晩年、ガーナで黄熱病の研究中に感染し、五十一歳の生涯を閉じました。ガーナの首都には、当時の研究室や顕微鏡があり、大統領は来日の折に、猪苗代町の記念館を訪れたこともあるそうです。 アフリカへの貢献をたたえることはもちろん結構なことです。しかし、貧しい農家に生まれ、左手に大やけどを負いながら苦学を重ねた野口博士の生い立ちを考えると、首相の人気とりのパフォーマンスはあまりに軽薄な気がしてなりません。
「食糧主権宣言」に共感群馬県母親大会 農民連女性部が寸劇で訴え群馬農民連女性部が実行委員会に参加している群馬県母親大会が六月二十五日、桐生市で開かれ、のべ千百人余りが参加しました。群馬農民連女性部は、全体会の団体・地域の運動交流で、「農はいのちの源なり」の横断幕を掲げ、寸劇を通じて「食糧主権宣言」をアピール(写真〈写真はありません〉)。「食料・農業はいのちの源です。『食糧主権宣言』を大きな国際世論にするために、食料・農業問題に関心を向けて、この運動に参加してください」と訴えました。 午前中の分科会「考えよう子どもを豊かに育てる食育」(助言者=県食品安全課副主幹)では、「こころ」や「家庭の食卓」を重視し、栄養バランスやマナーなどが強調されました。 それにたいして、「学校給食が食育の基本だと思うが、自校方式や地場産使用を何度要求しても行政は耳を貸さない」「家庭への責任転嫁ではないか」「外国産でも栄養バランスがよければいいということか。自給率を高めなければ本当の食育はできない」など、厳しい意見が相次ぎました。 「食料・農業問題」が「農家の問題」ととらえられ、「食料=いのちの問題」として、真剣に受け止められないもどかしさはありますが、私たちの「食糧主権宣言」は、分科会の討論とも合致し、参加者の共感を得られたと思います。 (群馬農民連 目黒奈美子)
◇訂正 7月17日付4面の記事中、みやぎ登米農協の米の集荷量は約七十五万俵です。おわびし、訂正します。 (新聞「農民」2006.7.24付)
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[2006年7月]
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