人が元気、地域も元気に
なんとか地域農業守ろう
高知・農民組合安芸支部 結成1周年祭り
全国の「農民」読者のみなさん、こんにちは。高知県農民組合安芸支部は、昨年六月に結成、一歳を迎えました。農業つぶしの悪政のなかで、地域農業を守ろうとがんばっているところです。
安芸市は、「ハウスナス」の産地として市場の三五%を占める日本一の産地です。しかし農産物の輸入自由化で、売り上げは、二十年前の九十億円から今では六十億円を割る状況。後継者も育たず、高齢化のなかでますます元気のない地域となっています。そんななか、「なんとか地域を元気にせんといかん」と、共通した思いを持っている農家が手を握り、安芸支部が生まれました。
結成した当時、スーパーから「産直はできないものか」と話があり、出品を始めました。十一月には、百姓の元気な姿と安全、美味、新鮮な旬の味を地元の消費者に提供しようと、はじめて収穫祭に取り組み、結成一周年となった六月には「一周年祭り」も開きました。組合員の家族にも手伝ってもらい、盛りだくさんの料理。もちと五目ずしは好評で、組合員はパワーいっぱいでした。(写真〈写真はありません〉)
私たちはナスとピーマンを主に生産していますが、市場では安値が続いています。毎月一回集まって、農政の問題や雑談をしながら「人が元気、地域が元気」を目標に、地元での販売活動に取り組み、組合員の生活と生産を支えてがんばっています。
(高知県農民組合安芸支部 千光士伊勢男)
東京農民連会長
田中山五郎さんの出版祝う会
自分の体験を小説『五・一広場』に
東京・板橋区でブドウ園を経営している東京農民連会長の田中山五郎さん(写真・右端〈写真はありません〉)は、自らの体験を小説にした「五・一広場」を「本の泉社」から出版しました。これを記念して、六月十八日、東京・成増アクトホールで「出版を祝う会」が開かれ、農民連の仲間も多数参加。埼玉県連の高橋星堂さんが尺八の名演奏を披露し、田中さんの健闘をたたえました。
小説「五・一広場」は、一九五一年の「血のメーデー事件」と呼ばれる政治的な弾圧で警察に捕まった当時二十歳の勇一の物語。青春のすべてを投げ打った二十年もの長きにわたる裁判闘争は、苦しいたたかいであり、わが国の右傾化・軍国主義化への道に歯止めをかけるたたかいでもありました。
問い合わせは、「本の泉社」電話03(5800)8494まで。
(新聞「農民」2006.7.24付)
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