日照不足 2カ月連続の地方も稲の生育遅れ心配農民連 減収回避へ助け合い
気象庁は七月三日、六月の天候を発表しました。日照時間は、近畿、中国を除く地方で平年を下回り、特に北海道の日本海側は平年のわずか七割。また、東北の太平洋側、関東甲信、南九州は五月に引き続く日照不足で、これらの地方では米をはじめ農作物への影響が懸念されます。 北海道空知地方では、稲の生育の遅れに、「今後の推移によるが、大きな減収になる恐れもある」との声も。例年七月中旬に始まる麦の収穫も一週間から十日ほど遅れる見込み。「六月末から晴天の日が増えてきたので、何とか長続きしてほしい」と切実です。 青森では、稲の生育に三日ほどの遅れ。「幼穂形成期に低温に遭うと障害型の冷害になる」と心配します。 福島・浜通り地方では、六月に入ってややもち直したものの、三〜七日の遅れ。「茎数は増えてきたが、日照不足で稲体が弱い」との指摘もあります。 千葉では二カ月続きの日照不足で稲の分けつが遅れ、「収量への影響は避けられない」という声も。 例年七月下旬から稲刈りが始まる宮崎でも、「一週間ほど遅れている」という農家が多く、刈り取りが遅れると農協の仮渡価格が下がるため、農家の減収が心配されます。 どこも天候の回復が遅れると、いもち病の発生が懸念されます。各地の農民連はこういう時こそ助け合い、収量と品質を向上させようと田回り会を開催。病害の防除などについてアドバイスしあっています。
(新聞「農民」2006.7.17付)
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[2006年7月]
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