「農民」記事データベース20060703-738-06

JA、コープ、医療生協と協同して取り組む

大成功だった「佐倉義民伝」(前進座)福島公演

史跡ツアーや前進座座員と交流も


 前進座の「佐倉義民伝」福島公演が、六月十日開かれました。開演を待ちきれず朝九時から並ぶ人も出るなど、九百人に近い観衆は舞台から大きな感動をいただき、大成功をおさめました。

 今回の前進座七十五周年「佐倉義民伝」福島公演を行うにあたって、私たちは、この取り組みを成功させるために奮闘する集団を「義民団」とし、その集団を構成する個人を「義民」と呼び運動を進めました。そして、(1)協同組合にかかわる人々を軸に、「佐倉義民伝」公演の成功を第一の目標にする、(2)組織を基礎とするが、あくまでも個人―「義民」(志を持つ個人)の団体とする、(3)核となる「義民」を中心に、三百人を超える「義民団」をつくることを確認しました。

 そしてこの公演をとおして、いま農協、生協運動が非常に厳しい状況に直面しているなかで、「今を生きる義民」と交流しながら、新自由主義経済への対抗軸として協同と連帯のあり方と新たな展開を切りひらくことを目標にしました。

 この「義民団」を立ち上げるなかで、JA福島中央会、JA新ふくしま、JA伊達みらい、コープふくしま、福島農民連産直農協、福島医療生協など主要な協同組合がこの公演に関わっていただいたことが大きな力になりました。「農協改革はいまどうなっているのか」(JA福島中央会農業対策部長・中嶋精一さん)や「コープふくしまの今」(コープふくしま常務・臼意茂理夫さん)などの講演会を開き、前進座座員の瀬川菊之丞さん、横澤寛美さんを招いて「交流とスローフードを楽しむ会」、菅野家弘さんを講師に「義民史跡ツアー」などに取り組みました。

 公演当日には、「義民の妻たち」が座員さんたちに二百個のおにぎりをつくりました。公演終了後の交流会で、佐倉宗五郎を演じた嵐圭史さんが気に入っているという「赤ひげ」の台詞のさわりを紹介してくれました。「何をしたかではなく、何をしようとしたか」――。私たちの取り組みも、この姿勢を貫いたことが多くの「義民」のみなさんはじめ観に来ていただいた方々に「さわやかな感動」を与えたと思います。私たちの「何をしようとするか」は、まだまだみち半ばです。

(福島県農民連 根本敬)

(新聞「農民」2006.7.3付)
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2006年7月

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