子どものすこやかな発育を学校給食交流集会各地からとりくみ報告・活発な討論
安全な地元農産物を給食に家庭栄養研究会・食べもの通信社は六月十一日、都内で第六回保育園・学校給食交流集会を開きました。今年のテーマは「子どものすこやかな発達を保障するために」。学校給食をめぐる現状や各地の取り組みを学習し、交流しました。(写真〈写真はありません〉)午前中は「子どもの給食をめぐる動き」をテーマにシンポジウム。東京栄養食糧専門学校講師の吉田真理子さんは、食育基本法が施行され、民間委託・センター化が進むもとで、食教育の意味を改めて考え直す必要性を強調し、「人間を育てるのが学校給食。調理師、栄養士の役割が大事になっている」とのべました。 自治労連の田中章史副委員長は、小泉内閣による三位一体改革攻撃により、自治体のサービス提供機能が骨抜きにされ、給食の民営化、株式会社の進出がみられると指摘。一方で、攻撃に抗し、住民自治が発揮されている事例を紹介し、「住民が主体となった提案型の運動が求められている」と語りました。 農民連食品分析センターの石黒昌孝所長は、遺伝子組み換えや残留農薬など、増加する輸入農産物の問題点をのべ、「多くの農家を切り捨てる構造改革を改め、農民、消費者が共同して、食料自給率を高める運動を強めよう」と呼びかけました。
3つの分科会で実践例生き生き午後は三つの分科会に分かれて討論。「生きる力をはぐくむ食教育」分科会では、親子が田植え、稲刈りを体験する横浜・苗場保育園の取り組みが紹介されるとともに、さいたま市立春岡小学校の、年間の給食行事で調理員と子どもたちが交流を深めている実践が語られました。「給食の『合理化』を考える」分科会では、保護者と区で構成する協議会で民間委託をストップさせた東京・文京区立駒込保育園の事例や、長期間にわたる運動でセンター方式から自校方式を実現させた茨城・古河市職員組合の運動が報告されました。 「食の安全を守り地域の農産物を取り入れる」分科会では、地元産の小松菜を学校給食に提供している東京・葛飾区の取り組みや、無農薬ミカンを学校給食に納入している静岡市のミカン農家の実践例が紹介されました。
(新聞「農民」2006.6.26付)
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[2006年6月]
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