農協攻撃はねかえし
食・農・地域の再生に役立つ農協へ
農農研22回研究大会
農業・農協問題研究所(宮村光重理事長)は六月四日、東京・新宿農協会館で「こんにちにおける協同の構築と協同組合の課題」と題して第二十二回研究大会を開き、全国から六十人余りが参加しました。(写真〈写真はありません〉)
開会あいさつで宮村理事長は、「グローバリゼーションのなかで、競争と分断に対置されるのが協同と連帯であり、そのひとつに協同組合がある。この間の成果を大いに議論して、財界からの農協攻撃をはねかえしていこう」と呼びかけました。
続いて、北海道大学の東山寛さんが「真の経済事業改革の課題―鵡川(むかわ)町農協の調査から」、京都府農協労連委員長の浜見秀行さんが「農協攻撃と労働組合―京都府一農協構想に抗して」、生協労連委員長の桑田富夫さんが「生協労連の生協の現状に対する見方・考え方―規制緩和・流通再編とくらし・地域・産業のゆがみのなかで」、全農協労連委員長の老田弘道さんが「農協攻撃に対抗する労働組合の課題」について、それぞれ報告。熱心な討議がなされました。
東山さんは、北海道・胆振地域で唯一未合併の鵡川町農協で、「合併のために血を流すくらいなら、鵡川のために流したい」と、野菜や花づくりに経営を転換するよう農家を必死に支援している農協職員の取り組みを紹介。事業を分断するのではなく、営農事業のウエートを増大させながら、農家経営と農協事業のトータルの回復に結び付けるべきだと述べました。
浜見さんは、労働組合つぶしなど異常な合併強行が推し進められている京都府一農協構想を批判。そして、農家組合員の暮らしと食・農・地域の元気再生に役立つ農協づくりをめざしたい、と述べました。
また生協労連の桑田さんは、「日本の食と農を守る運動に、積極的に参加していきたい」と決意を表明しました。
(新聞「農民」2006.6.19付)
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