旬の味
農民連の食糧主権宣言案を読んだ。「WTOのもと増えたのは輸入と減反だけ」ということなどがわかりやすく書かれている。一気に読んで、怒りでいっぱいになった▼世界には八億を超える飢えた人がいるというのに、私たちは作れる米を減反させられている。輸入急増で価格が暴落し、野菜を畑で廃棄させられる。牛乳まで捨てさせるこんな国が他にあるだろうか。昔の人が聞いたら、「罰があたって滅びる」と言われそうである▼一方、農家の四分の三を首切る農業構造改革を「スピード感をもって推進」するという小泉内閣。兼業農家が多い私の町では、今でも農家が高齢化して農作業がきつくなると農地がアパートに変わる例が多い。若い人も仕事が厳しくなって農作業との両立が大変なのだ▼食べ物を粗末にし、農家を痛めつける政治がこのまま続いたら日本の将来はどうなるのか。憲法を改悪して農民をまた戦争にかり出そうというのか。誰もが安心して食べられる平和な世界を築くため、食糧主権を学び、広げよう。 (す)
(新聞「農民」2006.6.5付)
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[2006年6月]
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