「農民」記事データベース20060403-726-11

フーデックス・ジャパン2006

関連/野菜部総会で栽培方法研修


米国・コーナーに牛肉の展示はなし

 国内や世界の食品・飲料品を展示する「フーデックス・ジャパン2006」が三月十四日から十七日まで、千葉・幕張メッセで開かれました。

 今年の食の安全をめぐる最大の関心事は、アメリカ産牛肉の問題。アメリカ・コーナーをのぞいてみると、心なしか例年の活気がありません。大手食肉会社タイソンのブースには、牛肉の展示はなく、鶏肉だけ。「こういう状況(輸入牛肉から背骨が見つかり、再び輸入禁止に)だから出せません。国民の感情を逆なでしてもねえ。もう少し時期がずれていれば…」と歯切れの悪い担当者。

 出展者紹介のパンフレットには、アメリカ食肉輸出連合会の見どころとして「輸入再開を受けて、アメリカン・ビーフの展示・試食・ご提案を行います」とありますが、ここでも牛肉の展示は一切なし。「トレード(取引業者)の意見が聞きたい」と、今年は、アメリカ産牛肉の是非を問う投票を実施(写真〈写真はありません〉)。初日を終えた時点で、「しばらく様子を見て決めたい」という回答がトップでした。

 その一方で、生産から加工まで、アメリカ産牛肉がいかに安全かをモニターや展示でアピールするなど、輸入再開を虎視眈々(たんたん)とねらう姿勢もみせています。

 日本とのFTA(自由貿易協定)が昨年四月に発効したメキシコ・コーナーでは、メキシコ産豚肉・牛肉を前面にだし、輸入促進を迫っています。

 日本政府が売り込む輸出促進コーナー。「五年間で輸出額を倍増」という掛け声の割には、会場の片隅に地味に置かれていました。「LOOKING FOR OVERSEAS BUYERS」(海外の買い手を探しています)と書かれた用紙一枚が、農産物輸出の先進といわれるリンゴを覆い隠すように張ってありました。


野菜部総会で栽培方法研修

京都農民連丹後地域

 京都農民連丹後地域センター野菜部会は三月十六日、丹後職業訓練センターで総会を開き、二十五人が参加しました。

 西山三千雄部会長のあいさつで始まった総会は、昨年度の事業報告・決算、今年度の事業計画・予算を承認した後、小カブ・トウガラシ・黒大豆の栽培方法や、今年五月から施行される農薬のポジティブリスト制度などについて、丹後普及センターの技師を講師に研修。参加者からは水管理や施肥、連作障害、病害虫対策などの質問が相次ぎ、予定時間を三十分もオーバーする、実りあるものになりました。

 西山部会長は「ポジティブリストやトレーサビリティーなど、もの作りはいっそう厳しくなるが、消費者に安心して食べてもらえる野菜作りにがんばりたい」と話しています。

(京都農民連丹後地域センター 安田政教)

(新聞「農民」2006.4.3付)
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2006年4月

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