農民連と新婦人が力を合わせて
大きく広がった産直
農民連ふるさとネット
新婦人産直交流会
産直運動16年間ふりかえり
はじめに新婦人本部の高田公子会長は、(1)安全でおいしい野菜を食卓に(2)日本の農業を守る運動に参加する―の二点で進めてきた新婦人産直の十六年間を振り返りました。「憲法を守りたい」の思いをみそ作りに込めた「憲法みそ」(神奈川)、子育てママ応援肉セット(愛知)など各地の運動を紹介した上で、「食べ物小組」が全国に広がり、昨年一年間で新たに百八結成されたことを報告。「苦労があっても、新婦人と農民連の双方が育ち合っていく活動に根付かせたい」と語りました。
品目横断対策をともにはねかえそう
ふるさとネットの中津孝司事務局長は、小泉「構造改革」のもとで、農民連と新婦人が産直運動を通じて成長しあう必要性を強調。双方の要求の一致や共通の目標の追求が、運動の発展に貢献したとのべました。
各産直センターから三人が報告。愛知・アツミ産直センターの本多正一さんは、大豆畑トラスト運動と結んだ豆腐産直や小組訪問に取り組んだ結果、各産直が活発になっている例を紹介しました。
京都産直センターの民谷清治さんは、新婦人産直を機に、産直が病院や生協などに広がり、ボックスの種類も多様化していることを報告。千葉・多古町旬の味産直センターの喜多佐和子さんからは、新婦人と検討会を重ね、作付け時から野菜ボックスのメニュー作りを行う実践が語られました。
◇顔・暮らしみえる活動を
◇安全でおいしい物早く
◇心の交流も大切に
◇新しい流通形態を
強い意気込み決意表明固く
二日目は、参加者同士の交流が行われました。神奈川・農畜産物供給センターの薄井康好専務は「子育てママ応援肉ボックスなど、日々、新たなものを作っていきたい」と意気込みを語りました。
茨城・県南農民組合の小林恭子さんは、みそ作りがブームといわれるなかで、大豆畑トラスト運動を新婦人とともに進める必要性を訴えました。讃岐うどんの産地、香川産直センターの中野ちひろさんは「地元の新婦人と交流しながら、地場の小麦を守る運動を強めたい」と決意表明しました。
農民連本部の笹渡義夫事務局長は、政府の経営安定対策の問題点に言及。大豆や麦への交付金が廃止され、「大豆・麦を作る農家がいなくなる」と警鐘を鳴らしたうえで、これをはね返す運動を新婦人とともに進める方向を提起しました。
参加者は最後に(1)消費者と生産者がお互いに顔と暮らしの見える活動を(2)安全でおいしい野菜をできるだけ早く(3)物の流れだけでなく心の交流も大事に(4)双方の組織活動や運動が広がることをめざす(5)事業として確立し、新しい流通形態を作り出す―を確認し合いました。
(新聞「農民」2006.3.20付)
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