大豆畑トラスト運動全国交流集会
評価高いトラスト運動
大豆生産さらに広げ農業守り
国産品を作り安心な食卓を守ろう
生産者と消費者が手を結び、安全な国産大豆の生産を高める大豆畑トラスト運動全国交流集会が二月三日、茨城県つくば市で開かれました。主催は、遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン。今年で八回目です。
昼食を兼ねた交流会では、豆腐や大豆のかりかり揚げなど大豆料理がずらりと並び、参加者は舌鼓を打ちながら語り合いました(写真〈写真はありません〉)。講演では、日本有機農業研究会理事の魚住道郎さんが、三十年間にわたる有機農業の実践を紹介しました。
キャンペーン代表の天笠啓祐さんは、一月に実施した豆腐の検査で、四十四検体のうち十八検体からGMが検出された結果を報告。「消費者と手を結んだトラスト運動が、日本独自の運動として、国際的にも高い評価を受けている」とのべました。さらにGMOフリーゾーンが世界で広がり、日本では自治体のGM規制条例・指針作りが進んでいることを指摘。「こうした動きを広げるためにもみなさんの草の根の運動が大事です」と呼びかけました。
続いて各生産地から報告。栄町大豆畑トラスト(新潟)の味岡久美子さんは「二〇〇四年は水害で中止したにもかかわらず、今年は五十人の会員が集った。消費者は土に触れることを望んでいる。農業を守って、安心な食品を提供するためにも、運動を続けます」とのべました。
県南農民組合(茨城)の小林恭子さんは、枝豆交流会や町の駄菓子屋さんと提携した地産地消の取り組みを紹介。「価格暴落で大変だが、『つくってこそ農民』の心意気でめげずに作っていきたい」と決意を語りました。
このままでは大豆農家が減ってゆく
キャンペーンの塚平広志さんは「このままでは大豆農家がさらに減ってしまう」と政府の「経営安定対策」を批判。全農家を対象にした大豆交付金など従来の価格保障が廃止され、保障の対象を都府県で四ヘクタール、北海道で十ヘクタール以上の認定農業者または二十ヘクタール以上の集落営農に絞り込む問題点を指摘しました。
最後に「私たちは、全国の農家・消費者と手をたずさえ、大豆畑トラスト・GMOフリーゾーンを増やし、GM作物をなくし、安全で安心な食卓を守ります。そして、私たちが食べるものは私たちがつくっていく食料主権を確立するためにたたかいます」と宣言したアピールを満場一致で採択しました。
(新聞「農民」2006.2.20付)
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