野菜暴落セーフガード発動を農水省交渉 生産者から切実な声
十月二十六日に行われた農水省交渉。「野菜などの価格対策とセーフガード発動を求める」要請では、「輸入増加で価格が低下している野菜について、ただちに調査を開始しセーフガード(輸入規制)の発動に踏み切ること」と、「生産費を償える価格で安定供給できるように価格対策を講じ、大企業による買いたたきをやめさせること」を求めました。 「何度となく『産地廃棄』しても価格が回復しない。どうすれば価格が上がるんだ」(長野)、「お盆前後の最盛期に一番安くなった。お札を付けて出荷しているようなものだ」(新潟)、「価格は市場で決まるというが、輸入物が外堀を埋めている」(ネット)など、野菜産地から切実な要望が出されました。 野菜課の担当者は、「三人で常時監視を行い、条件を満たせばセーフガード発動に向けた調査を行う。いまの価格低下は、輸入増加が原因とはいえない」と答えました。参加者は、「再生産もできない価格でだれが野菜を作るのか。市場まかせにしないでキチンと対策をとれ」と強く要請しました。
火傷病国内への侵入防止へ検査の抜本強化を火傷病の問題では、「侵入防止のために、必要な検疫措置を継続すること。こうした措置が実施されない限り、アメリカりんごを輸入しないこと」「検査体制を抜本的に強化。侵入した場合は、国の責任でただちに撲滅させ、損害はすべて補償すること」を農水大臣あてに要請しました。参加者は、「WTOのパネルで負けても、EUが牛肉の輸入を拒否しているように、やる気になればできるのではないか」「輸入した成熟りんごのなかに、火傷病の菌があるかどうかわかるまで、一カ月もかかるとは何事か」「侵入した場合、どんな消毒薬を使うのかまだ明らかになっていない。どうなっているのか」など追及。不十分な対策に怒りをあらわにしていました。
(新聞「農民」2005.11.14付)
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[2005年11月]
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