「農民」記事データベース20051017-704-03

愛媛農民連 夏期研究交流集会開く

「百姓百品」から直売所・地産地消学ぶ


地域でもの作り元気になった
農業つぶしとたたかう共同を

 愛媛農民連は九月二十七日、夏期研究交流集会を西予市野村町の「乙亥の里」で、県内各地から四十五人を集めて開きました(写真〈写真はありません〉)。直売所を通じて地産地消の先駆的な活動を広げている「百姓百品産直組合」の地元で開催し、直売所や地産地消の経験を学ぼうと当地で開いたもの。

 岡田厚美会長は、小泉内閣が郵政民営化の次に狙っている農協解体を許さないたたかいの共同を広げることや「高齢者、女性中心に組合員を増やし、ものを作り、地域に住み続ける努力をしている百姓百品の経験に学び、『農民連あるところ地域が元気になっている』という活動を全県に広げよう」と訴えました。

 笹渡義夫農民連事務局長が「農業つぶしの小泉『農業改革』とどうたたかうか―産直、直売所など地域農業の再生めざして―」と題して講演。自殺者まで出ている野菜価格暴落の背景に、生鮮野菜の輸入が激増していること、米価は水より安いことなどを示し、「価格暴落の原因は、洪水輸入と買いたたきにある」と告発。「価格暴落・輸入野放しを規制する国民的共同を広げよう」と呼びかけました。

 野村町百姓百品産直組合の和気数男組合長と組合員が、松山市のコープえひめ余戸店と地元の「乙亥の里」に新たに直売所をオープンし組合員を三百七十人に増やした取り組みを報告。「産直をやると毎月現金収入が入るので楽しみ」「孫に食べさせても大丈夫な減農薬の野菜を百姓百品に出している」「農業が生きがいになり毎日が楽しい」と生き生きと訴えました。

 参加者からは、「十三年の台風で千三百本のミカンを改植したが昨年また塩害で枯れた。新たな挑戦ではじめたタマネギが、みずみずしいと評判がいい。ものを作って元気を出している。農民を苦しめている元凶を見ぬき、農業つぶしの政治を変えていかなければならない」(明浜)、「食の安全と健康を守る決議や宣言をあげさせてきたが市町村合併で失効してしまった。新たに農業振興条例を制定させる取り組みをしている」(今治)―など決意に満ちた発言が続き、価格暴落、台風被害のもとでも展望を持ち、力を合わせて農業に取り組み、農業つぶしとたたかっている経験を交流しました。

(愛媛農民連 大野政信)

(新聞「農民」2005.10.17付)
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2005年10月

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