「農民」記事データベース20051010-703-06

河童相撲

ちびっ子カッパたちはっけよいのこった

福岡・うきは市


 福岡県うきは市吉井町の高橋神社で、九月十日、河童相撲が行われました。一九八七年に郷土史家の金子文夫氏が発見した古文書「筑後楽由来」によれば、源氏に攻められた平家の一族が巨瀬川に追い詰められて戦死し、「河伯(かっぱ)」となったとか。この古文書の発見をきっかけにできた吉井町河童会が、秋の放生会(ほうじょうえ=供養のために、捕らえた生き物を池や野に放してやる法会)の出世相撲を五十年ぶりに復活させ、河童相撲と呼ぶようになりました。

 九州全土から力自慢が集まって技を競った二百年来の歴史のある取り組みでしたが、最近では、幼稚園児と小学生のちびっ子河童が主役(写真〈写真はありません〉)。今回で、二十二回を数えます。

子がへってきて

ちょっぴり寂し 背中に緑色のポスターカラーで甲羅をかき、その中に数字で学年を書き込みます。学年対抗や学校対抗がおこなわれ、子どもたちは一生懸命、女の子も負けてはいません。体の小さい子が大きな子を負かしたときはひときわ高い歓声が起こります。ただ子どもの数が減ってきているため、団体戦に参加できない学団(がくだん―小学校学区の集落ごとの集まり)もあり、ちょっぴり寂しく思います。

(福岡・みのう農民組合 金子徳子)

(新聞「農民」2005.10.10付)
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2005年10月

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