旬の味
今年上半期(一〜六月)の野菜輸入の実績表(財務省貿易統計)を見て驚いた。価格暴落で今年五度の産地廃棄に追い込まれたレタスの輸入量は前年同期比一・六倍。二度の産地廃棄に泣かされたキャベツの輸入量は三倍に急増。ニンジンも三倍だ▼野菜のなかで最も多く輸入されているタマネギも六割増。上半期だけですでに二十万トンを超えて史上最高だ。ここで見落とせないのが超安値の輸入単価。なんと一キロ二十四円だ。これが産地崩壊の引き金になっている▼野菜だけではない。米もWTO体制下で関税が撤廃されたら、一俵(60キロ)四千円前後の輸入米と裸の競争にさらされる▼自給率向上を言いながら、肝心の農家を二百六十三万戸から、わずか四十万戸に大リストラ。郵便局つぶしの次は農協を解体し、その金融部門を大銀行や保険会社に明け渡す。総選挙を通じて、こんな小泉「農政改革」の道筋が鮮明になってきた。まさに亡国的だ。もう黙っておれない。農政の大もとからの転換を迫る農民連の出番の秋だ。 (西)
(新聞「農民」2005.9.26付)
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[2005年9月]
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