「農民」記事データベース20050919-700-05

ビデオ「ノーモアBSE」反響広がる

アメリカのいい加減な対策よ〜わかった

関連/「BSEからの警告」食の安全とBSE根絶をめざして

 ビデオ「ノーモアBSE それでもあなたは食べますか―食の安全とBSE根絶をめざして」(製作・全農映)が普及するにつれて、反響が広がっています。


 同ビデオは、農民連・食健連が行ったBSE問題のフォーラムや訪米調査をもとに、アメリカのズサンな対策を告発。同国内でも広がりつつある食の安全を求める運動を紹介するとともに、全頭検査を続けることがBSE根絶の道だと訴えています。

 BSEの根絶を願っているのに

 群馬農民連は八月、BSE訪米調査報告会を開催。同調査に参加した佐々木健三・農民連会長が報告するとともにビデオを上映。また、県家畜衛生研究所の獣医師も発言し、アメリカと日本の対策を比較するいい機会になりました。

 参加した酪農家の住谷菊代さんは、「私たち牛飼いは、BSEの根絶を心から願っている。そのために獣医さんも一生懸命がんばっている。いいかげんな対策しかとらないアメリカの牛肉を輸入するために、全頭検査をなくするなんて絶対に許せない」と語ります。

 気持ち悪くて、食べられへん

 京都の新婦人会員、滝本武子さん(60)は、ビデオ「ノーモアBSE」を購入し、近所のお母さんたちに貸し出して、見てもらっています。見た人からは「絶対にアメリカ産牛肉を入れたらあかん」「子どもらにも言うわ」「気持ち悪くて、もう牛丼食べられへん」といった感想が返ってくるそうです。

 滝本さんは、政府のリスクコミュニケーションにも参加しましたが、不十分な説明が不満でした。「ビデオで普通の報道では知りえない情報を知れた」と滝本さん。「これからも草の根の声を集めて政府にぶつけていきたい」と積極的です。

 WTOに代わって食糧主権を世界に

 全大阪消費者団体連絡会(大阪消団連)もビデオの普及に一役買っています。「ビデオで全米食肉輸出連合会の会長が語っている『日本は自給率が低いのだから多少のリスクは負わざるをえない』という言葉が、アメリカのごう慢さを端的にあらわしている」と飯田秀男事務局長。

 アメリカ産牛肉の輸入解禁問題がヤマ場を迎える秋からWTO閣僚会議が香港で開かれる年末を見すえて、「この問題の背景には、自由貿易一辺倒のWTOがある。WTOに代わって食糧主権が世界のルールになるよう全力をあげたい」と決意を固めています。


BSEの緊急フォーラムとアメリカ視察団の報告

「BSEからの警告」食の安全とBSE根絶をめざして

ブックレットできました

 BSEの緊急フォーラムとアメリカ視察団の報告をまとめたブックレットも完成しました。タイトルは「BSEからの警告 食の安全とBSE根絶をめざして」。

 製作は全国食健連、発行元は本の泉社。定価は税込みで840円です。

 お求めは、近くの農民連・食健連、または農民連本部 電話03(3590)6759、全国食健連 電話03(3372)6112へ。十部以上まとまると、送料をサービスします。

(新聞「農民」2005.9.19付)
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2005年9月

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