「農民」記事データベース20050919-700-03

鳥インフルエンザ被害 県農業守る万全の対策を

埼玉農民連 県農林部と交渉

関連/農機ドロボウにご用心!?


 埼玉農民連は八月二十四日、「鳥インフルエンザ被害の防止」など十八項目の要求をもとに県と交渉を行いました。

 埼玉農民連の立石昌義会長代理をはじめ県内各地の代表、二十人が参加。県農林部からは和田進副部長など十数人の幹部職員が出席。日本共産党の守屋裕子県議、埼玉農民連の高原美佐子顧問が同席しました。

 交渉に先立ち、立石会長代理は「埼玉県はセーフガードの発動やBSE対策、安全な学校給食の実現などで大きな役割を果たしてきた。今、鳥インフルエンザが発生したが、県農業を守るために万全の対策を立ててほしい」と要請。和田副部長は「埼玉の農林業は、県内消費者に新鮮でおいしい農産物を供給するだけでなく、首都圏の食料と緑の環境を守るうえで重要な役割を果たしている」とあいさつしました。

 この後、要請項目にそって熱心な質疑応答が続けられ、農林部からは「鳥インフルエンザの被害を防止するため、感染ルートの解明や生産者の救済に全力をあげる」「野菜価格の暴落が輸入の影響であるかどうか精査し、輸入に原因があれば国にセーフガードの発動を要請する」「都市農業の振興のため、生産緑地制度の活用をはかるよう関係自治体を指導する」といった回答が出されました。

(埼玉農民連 松本慎一)


農機ドロボウにご用心!?

同じメーカーならカギは共通
カギ抜いても別のカギ使って

 長野・佐久楽農倶楽部の仲間が八月、キャビン付きの五百数十万円のトラクターを盗まれました。報道によると、この夏、佐久地方で少なくとも八件の高級トラクターをねらった窃盗事件が起きているとのこと。全国的にも被害が相次いでおり、警戒が必要です。

 犯行の特徴は第一に、鍵を抜いてあったのに盗まれていること。実はトラクターなど農業機械や建設重機は、一台ごとに鍵を変えておらず、同じメーカーなら同一の鍵で別の車両も運転できるのです。盗難をまったく想定せず、またこのようなことを購入者に周知もさせてこなかったメーカーの責任が問われます。

 第二は、クボタやヤンマーのトラクターが盗まれるケースが多いということ。この二社はトラクターの海外販売で先行しており、盗んだ車両を国外に持ち出して売りさばく窃盗グループの関与が取りざたされています。

 防犯方法としては、(1)メーカーに鍵を一台ごとに変えさせること(2)なるべく人家に近いところで保管すること(3)本体に刻印された“機番”を控えておくこと。被害届けに“機番”を記しておけば、輸出の際に発見される可能性があるそうです。

 盗難では保険もおりず、高齢の農家では、被害が離農につながりかねません。自助努力では限界があり、警察の取り締まりはもとより、メーカーの対応も含めた全国的な対策が急務です。

(佐久産直センター 土屋浄)

(新聞「農民」2005.9.19付)
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2005年9月

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