旬の味
これまでとは様子が違うと思わせた選挙も、よく見ればすべてはアメリカの手の内だとわかった▼「官から民へ」「民でできることは民で」というが、要するに国民からの搾取と収奪をいっそう強めて資本の論理を徹底すること。本音は、アメリカと日本の保険業界と金融資本の要求に従ったまでの話で、改革でもなんでもない▼すでにわが国の大銀行には不良債権処理の名目で多額の税金が注ぎ込まれている。その一方で中小企業は貸しはがしで軒並みつぶされている。地方の産業は壊滅し、その資産がマネーゲームさながらに外資系金融資本の手で、短期間のうちに転売されている▼郵政民営化も、郵政事業のもつ貯金と簡保の資産を、彼らが格好の獲物とねらったに過ぎない。意のままになる政府に、彼らの高笑いが聞こえてくる▼民営化による競争原理の導入は、利益が最優先される。情け容赦も国境もない。少数の富める者が多数の貧しい者を支配する専制の思想。その対極に農の思想はある。未来はその中に広がる。 (新)
(新聞「農民」2005.9.12付)
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[2005年9月]
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