財政破綻のツケ 国民に押しつけるな
大企業・金持ち減税には指一本も触れない
自・公・民
そもそも、なぜ庶民大増税なのか。小泉・自公政権や民主党など庶民増税派の政策・公約は、庶民には大増税を押し付けながら、大企業・大金持ち減税には、いっさい手をつけようとしないのが特徴です。
大企業の法人税はどんどん引き下げられ、法人税収入はこの二十年間に二十兆円から十兆円に半減。そのうえ、人減らし・リストラ支援で、大企業には一人リストラするたびに百万円の減税になる制度をつくり、大企業はいまバブル期を上回る空前の大もうけをしています。
その一方で、小泉内閣の四年間で庶民の年収は十五万円も減少し、経営苦による農家や中小業者の自殺も急増しています。
企業減税やムダな公共事業など大企業応援型の政治で、国の財政もGDP(国内総生産)の一・五倍の借金をかかえるという大破たん状態。それを庶民大増税で穴埋めしようというのが、財界から献金を受け取る二大政党=庶民増税派のねらいです。
そうではなく、庶民の暮らしをまもり、国の財政を立て直すためには、大企業応援型の政治、つまり大企業減税とムダな公共事業をきっぱりやめる――この声を総選挙のなかで強く大きくしていくことが求められています。
日本共産党
庶民増税にキッパリ反対大企業・金持ちに応分の負担主張
日本共産党は、「税金の改革」と言うなら、ムダづかいに徹底的にメスを入れ、大もうけしている大企業に応分の負担をしてもらう、庶民増税にはきっぱり反対―こう主張しています。
今度の総選挙で、どの政党が伸びれば国民の暮らしを守ることができるのか、よく考えて投票したいものです。
庶民大増税きそいあう二大政党
自民
07年度をメドに大増税を明記
自民党・公明党が昨年十二月に決めた「与党税制改正大綱」では、「所得税においては、税率構造・控除双方の見直しを視野に入れ、検討を進める」「来年の国会で、必要な税制の改正をおこなう」と述べています。政府税調の増税提案は、与党の増税方針を受けたもの。自分で増税の号令を出しておきながら、「増税は考えていない」(自民・安部晋三幹事長代理)と言っても通用しません。
また消費税についても、自民党は総選挙マニフェスト(政権公約)のなかで、初めて「二〇〇七年度をめどに、消費税を含む税体系の抜本的改革を実現する」と、消費税増税を明記しました。
民主
まやかしの“サラリーマン増税反対”
民主党も「サラリーマン増税に反対」と言っていますが、これも“まやかし”です。マニフェストのなかで、「配偶者控除・配偶者特別控除・扶養控除(老親控除以外)を廃止」と明記。また消費税でも、「年金目的消費税の導入」を掲げています。控除の廃止で三兆円、消費税率三%アップで七兆円、あわせて十兆円の大増税をやるというのが、民主党の方針です。
増税路線を走る自民・公明・民主に“増税ノー”の審判を
消費税増税と庶民大増税阻止を求めて運動に取り組み、農民連も参加している消費税廃止各界連絡会の木村正則事務局長
庶民大増税でも消費税増税でも自民、公明、民主は同じ増税路線。総選挙では、増税勢力にきっぱりと「増税ノー」の審判を下しましょう。
二つの大増税は一体で計画されているもの。この二つの関係を明らかにしながら増税反対運動を展開します。九月二十一日から二十六日まで、全国統一行動に取り組み、運動を大きく盛り上げていきたい。
自民・公明・民主
“税金のムダ”なくすと言うがなくすべきは政党助成金
自民・公明や民主は、「税金のムダをなくす」と言っていますが、政党・政治家がまっさきにムダをなくすべきは、政党助成金です。
政党助成金が導入されてから十年半。合計で約三千三百億円、毎年三百億円以上の税金を、日本共産党以外の政党が分け取りしています。
民主党の本部収入のなんと八五%、自民党も六〇%が政党助成金です。二〇〇三年の総選挙で民主党は、政党助成金から約四十二億円を選挙関係費に支出しています。まさに、党の日常活動も選挙活動も国民の税金にたよる「国営政党」といえます。
日本共産党
助成金受け取りを拒否しこの制度の廃止を訴える
日本共産党は政党助成金の受け取りをきっぱり拒否するとともに、制度そのものの廃止を主張しています。
(新聞「農民」2005.9.5付)
|