被爆60年 核兵器廃絶へ被爆者の心受け継ぎ 行動の年
原水爆禁止05年世界大会「被爆六十年 核兵器のない平和で公正な世界へ行動と共同を」のスローガンのもと、原水爆禁止世界大会・広島が八月四〜六日、開かれました。大会には、開会総会に八千人、ヒロシマデー集会に例年を大きく上回る九千人、海外からも過去最高の二十九カ国、二百六十四人が参加。被爆者の方々の勇気ある発言、世界の青年たちの“核兵器はなくせる”との力強いアピールに大いに励まされた三日間でした。開会総会(四日)で来ひんあいさつした日本被団協の坪井直代表委員。「被爆者は毎日が八月六日」と切り出し、「体が少々壊れていても、平和のためなら全身全霊でたたかいます」との訴えには、深い感銘を受けました。 同日夕に開かれた「核兵器なくそう世界青年のつどいin広島」には三千人が参加。「被爆者と一緒に高校を訪問し、体験を語ってもらった」(アメリカ)、「日本の平和憲法を守るため、市民が力を合わせよう」(韓国)との訴えに、会場からも元気なかけ声がかかります。 五日は、広島市を中心に十七の分科会が開かれ、第十分科会「軍事費と暮らし」の司会を担当し、食糧・農業問題についての特別報告も。討論では、米軍再編に連動して軍事費や思いやり予算が増大する一方、弱者いじめが広がり、生活保護を受けざるを得ない人や自殺者が後を絶たない、との発言が相次ぎました。 六日は午前八時から市主催の平和記念式典。「あの日」を思わせる強い日差しのもと、八時十五分に「平和の鐘」が鳴り、黙とうを捧げます。低く響く鐘の音は、被爆者のうめき声のようにも。秋葉忠利市長は平和宣言で「被爆者の心を受け継ぎ、核兵器廃絶に向けて行動を起こす」と誓いました。 「被爆六十年ヒロシマデー集会」は、世界の人々、NGO、自治体、政府が力を一つにして、核兵器のない平和な世界をつくろうとの決意を全世界に発信する場に。六十四人の被爆者の声を聞いた千人の青年を代表し、百人のグループリーダーが登壇。高知の青年は「つらい被爆体験を勇気を出して話してくれて、涙しました」と語りました。 世界大会には、本部をはじめ各地から農民連会員も多数参加。地域の運動などを交流しました。 (上山興士)
(新聞「農民」2005.8.22付)
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[2005年8月]
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