旬の味
去年のトウモロコシ「スーパースイートきぼう」は、早くから高温で“これはよく出来る”と思いきや、雨が少なかったのか、草丈が小さいうちに雄花が出て房(雌花)が毛を出すころには花粉がなくなってしまい、不稔(ふねん)が多かった。分けつした茎の房を除去しない方がよかったということになった▼今年は発芽率が悪い。しかし除去しなかった分けつの茎まで勢いがよく房をつける。その分、親茎の房が気のせいか細いようだ。自然現象を相手に生命あるものを育てる農業は、工業のようにはいかない▼FTA――アジア諸国と仲良くするために、自国の食料自給率を下げても輸入を無制限に広げるのが国際連帯だろうか。自国の食料と環境を守ることは、国際連帯に反することだろうか▼発展途上国は輸出のための農業を進めて、農民は結局、窮乏化した。グローバリズムでほくそえんでいるのは、多国籍企業ではないか。それが現実だ▼香港のWTO会議を前に、政治はもっと謙虚に民衆の目線で考えてほしい。 (節)
(新聞「農民」2005.8.15付)
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[2005年8月]
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