「農民」記事データベース20050808-695-03

戦争体験者が登場

福島県農民連発行 穂波(HO-NA-MI)

連載“語り継ぐために”大きな反響


泣きながら読みました。戦争の残酷なこと…
あらためて憲法9条守る大事さ思いました。

 福島県農民連が発行している月刊「穂波(ほなみ)」は、A4判で四ページ仕立て。発行部数は、九千五百部。会員やお米産直でつながっている福島・大阪の新婦人にも届けています。

 今年三月号から、戦争を体験した人が登場する「語り継ぐために―あの戦争で奪われたもの」の連載が始まり、大きな反響を呼んでいます。

 憲法九条を改悪して、日本を戦争のできる国にかえてしまおうという動きが進むなか、「いま何ができるのか。そのひとつとして身近に戦争を経験した方の話を残そう」と始まりました。この企画を担当しているのが、県連の佐々木賀代子さんです。一番の苦労は、戦争を経験したお年寄りを探し、取材に応じてもらうこと。そして、一番心がけていることは、生の声をそのまま書くようにしていることです。

 六十年も前に経験したことを聞き出すことは、なかなかたいへんです。家族の協力も得ながら話しているうちにだんだん思い出し、なかには涙ぐんでしまう人も。

 三月号に登場した大竹ヒロさんは、嫁いで三カ月後には夫を召集され、「箱」のようなものになって帰ってきた、といいます。四月号の八巻イシさんは、戦争に行ってほしくない、なんとか行かせない方法はないものかと、「指の一本もおっきってやりたいと思った」そうです。これまでに六人が登場しています。

 反響も続々と寄せられています。その一部を紹介すると―「泣きながら読みました。戦争の何という残酷さ、悲惨さ、あらためて九条を守ることの大事さを思いました」「戦争を知らない私にとって自分の兄弟が戦地に行くなんてとても考えられない。九条が改悪されたら現実になってしまう。平和の大切さを知るためにも戦争体験を聞くことは大事だと思います」など。

 佐々木さんは、平和憲法を守るため、この企画を一年ぐらいは続けたいとはりきっています。

(新聞「農民」2005.8.8付)
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2005年8月

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