生産者の話をじかに聞けた打ち解けた雰囲気 ざっくばらんに交流米屋さんと生産者をつなぐ交流会 大阪
「わしら米屋は、一生懸命作った生産者の思いを、まっすぐ消費者に伝えたいんや」―農民連ふるさとネットワークが七月二十四日に関西会場(大阪市港区)で開いた「米屋さんと生産者をつなぐ第三回交流会」には、そんな熱意あふれるお米屋さんが大勢参加しました。
心や文化も通じあえるよりよきパートナーに交流会には、大阪、京都、兵庫、奈良、和歌山を中心に、遠くは愛知、北九州市のお米屋さんと、北海道から宮崎県までの生産者など百五十人近くが参加し、会場いっぱいの大盛況でした。(写真〈写真はありません〉)
期待される良質米交流会では、初の試みとして、意見交換会の前に「産地と米屋さんの自由交流」を企画。各ブロック・県ごとの生産者側テーブルにお米屋さんが入って、名刺交換から始まり、今年の米の生育ぶりや栽培の苦労、消費者の嗜好(しこう)などが話題に。米屋さんからは、「農家の方は口が重いので、自由に交流できる機会をつくってもらい、雰囲気がほぐれてよかった」と、好評でした。意見交換会では最初に農民連ふるさとネットワークの堂前貢代表が、「政府の『米改革』で、農家はいま、米価暴落に苦しめられている。私たちは政府に、米の生産・流通に責任を持つことを求めているが、同時にお米屋さん、消費者から期待されている良質な米を届けることに全力をあげたい」と、あいさつ。また参加した卸を代表して、奈良第一食糧の小泉茂部長は、「売った、買っただけの取引相手ではなく、米を通じて心や文化も通い合うよりよきパートナーでありたい」と述べ、異種混入の防止や種子の更新、一年を通じた供給について、率直に要望しました。 また、全農林労組大阪の湯川喜朗委員長は、「組合員は『米改革』の仕事を担わされているが、米と農業を守る運動が大事、との思いはみなさんと同じ。ともにがんばりたい」と、連帯を表明しました。
今年の生育具合は続いて、ほくほくネット(東北・北海道)、北陸ネット、関東産直ネット、近畿ネット、九州ネットの各代表が、品種や栽培方法、今年の生育具合などを報告。「網目を大きくして粒ぞろいも食味も良い米を届けたい」(ほくほくネット)、「関東の米をこれまで以上に関西に届けたい」(関東ネット)、「地震で棚田が崩壊した農家もあるが、消費地からの激励と期待に応えたい」(北陸ネット)、「近年にない豊作になりそう。八月上旬には届けられるだろう」(九州ネット)と、産地のお米をPRしました。また、米安米穀店(大阪市)の蔵井謙一さんが米屋さん仲間で作る「あすなろの会」の活動を報告。「農民連の協力で、田植えや稲刈り、わら細工教室を開くなど、消費者ぐるみで交流を深めています。農民連と一緒に、大きなネットワークを作っていこう」と呼びかけました。
農家の喜び伝わるその後の懇親会では、米屋さんと生産者が熱心に話し合う姿があっちでもこっちでも。(写真〈写真はありません〉)田中米穀(東大阪市)さんは、「収穫の多い交流会でした。生産者の話をじかに聞けて、とても心強く感じました。農民連の米をもっと扱えるよう、仲間を増やしていきたい」と、話していました。原口米穀店(北九州市)さんは、「土を愛して作っている農家の喜びが伝わってきて、晴れ晴れとした気持ちになりました。これからもよいお付き合いをお願いします」と話し、さっそく新聞「農民」の読者になってくれました。
米屋さんと生産者をつなぐ交流会(東京会場は8月28日に)日時 8月28日(日)午後2時(産地報告、意見交換)、4時半(懇親会) (新聞「農民」2005.8.8付)
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[2005年8月]
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