「農民」記事データベース20050725-693-06

農民連青年部 夏の学習交流会

農業を真剣にがんばる「新鮮組(北海道青年部)」に勇気もらった

北海道・空知

 農民連青年部の「夏の学習交流会in北海道・空知」が七月六〜九日(八、九日はオプショナルツアー)、全国各地から三十人以上の青年が参加して、開かれました。


 温かい歓迎にみんなビックリ

 北海道農民連と空知産直センターの協力を得て今回の交流会を準備した空知産直センター青年部「新鮮組」は、五月に誕生したばかり。全国連青年部は当初、できたばかりの青年部を応援しようと考えていましたが、いざ来てみると交流会の準備は万端に整い、非常にあたたかい歓迎を受け、参加した青年たちはビックリ。楽しみながら真剣に農業に取り組み、明るく元気な北海道の青年たちに勇気づけられました。

 新鮮組は、「局長」の松村弘樹さん(31)をはじめ七人のメンバー。美唄市で約十七ヘクタールの農地で母親と二人で米と麦をつくる松村さんは「全国からきた青年たちと交流の場が持ててよかった。この機会に、もっと交流を深め、ともに学んでいきたい」と言いました。

 始まったばかり信頼は強くて…

 北海道農民連の白石淳一委員長は「現在、道連で活動している人たちはほとんど青年部出身で信頼できる仲間。新鮮組ができて本当にうれしい」と喜びます。息子の陽一さん(29)も新鮮組のメンバーの一人。岩見沢市で稲作を中心に転作作物としてタマネギを作る白石さんの経営の中で陽一さんは、主にタマネギの産直を担当しています。

 「まだ始まったばかりだが、メンバーはお互いに強い信頼を築き始めている。これからもこのつながりを大切にしていきたい」と、ゆり根や麦、大豆などを作っている「副局長」の谷内宏和さん(30)。「福島農民連のように、全国的な農民連のネットワークをもっと活用していきたい」と抱負を語っていました。

全国の青年とつながり、もっと学習だ

 バーベキューに会話がはずみ…

 交流会では、北海道大学大学院の坂下明彦教授が、地域を元気にする産直運動の実践を報告。また、空知産直センターの学校給食米の取り組みや福島農民連の直売所「産直カフェ」が紹介されたほか、BSE訪米視察の内容も報告されました。

 続けて、水稲とともにジャガイモの種イモやカボチャを作る新鮮組メンバーの渡辺純一さん(27)と佐藤茂司さん(28)の農園を視察。彼らは、親とともに家族経営でそれぞれ三十五ヘクタール、三十ヘクタールという規模の農地を耕作しています。道外からの参加者は何度も顔を見合わせて、感心していました。

 そして、青年たちが最も楽しみにしていたバーベキュー。道内各地から提供してもらった牛肉、鹿肉、チーズ、パン、地酒などに加えてカニ、イカ、サザエ、ホタテなど、新鮮な海の幸をふんだんに、新鮮組の青年たちが用意してくれました。「十分楽しんでほしい」と松村さん。青年たちの喜ぶ姿に顔がほころびます。準備で忙しかった新鮮組のメンバーもそれぞれ席に座って、全国の青年たちと会話がはずみ、夕食会は大いに盛り上がりました。

 「空知に青年の集まりが組織され、『運動』になっているところがすごい」と青森県で米を作っている斎藤美緒さん(25)。全国連青年部の葛西拓美部長(29)も「これから多くの青年を結集していくのに新鮮組の取り組みは大きなヒントになる」と確かな手ごたえを感じていました。

 キャッチフレーズ“ 尊農JOY! ”

 新鮮組結成の立役者で交流会を成功させるため奮闘した空知産直センター事務局の石井学さん(30)は、「地元や女性部の協力もあり、参加者によろこんでもらえて無事に終えることができてよかった」とほっと一息。「昔、新撰組が唱えた『尊皇攘夷』(そんのうじょうい)をもじって、『尊農JOY!(楽しむ)』というキャッチフレーズを考えている。これからも楽しく農業をやっていけたらよいと思う。まだ単組の青年部だけど、道内、道外の青年たちとつながりながら運動を広げていきたい」と決意を新たにしていました。

(新聞「農民」2005.7.25付)
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2005年7月

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