みんな、みんな、畑の中のお友達
農家のおかあちゃんが絵画展
千葉・飯岡
花・虫・空・風を題材に280点
さわやかな風が感じられた
辺りに漂う青葉の香りも、遠くから聞こえてくる牛や豚の鳴き声も感じられる絵です。千葉県飯岡町の嶋田君子さん(写真〈写真はありません〉)は、米やメロン、ネギ、ダイコンなどを作る大規模農家のお母ちゃん。忙しい農作業の合間をぬって、「畑の中のお友達」(花や虫、動物、空、風も…)を題材にしたはがき絵を描きためてきました。その嶋田さんと、同じ集落に住む長谷川宏さんの二人展が六月五日、飯岡町のユートピアセンターで開かれ、千人近い見学者が訪れました。
嶋田さんは、面倒見のよい肝っ玉母ちゃん。おおらかで人情味があって集落の人気者。そうしたこともあって、会場の隣の大広間からは、持ち寄ったお菓子やおしんこ、おにぎりなどを食べながら談笑する見学者の声が絶えません。隣町の額屋さんも二百八十点の作品の展示に協力してくれたそうです。
さらに、嶋田さんの住む集落の農民組合の仲間たちの親身な協力も絵画展の成功に大きく貢献しました。お父ちゃんたちは搬入・搬出を手伝い、お母ちゃんたちも、「嶋田さんにはいつもお世話になっているから…」と、見に来てくれた人たちを接待します。もともとこの班の結束力は県内でも指折りで、誰に何が起きても駆けつけて、みんなで協力し、問題を解決するのです。
そんなやさしさやぬくもりと、いつも自分流を貫く嶋田さんの人柄が表れた作品に、さわやかな風を感じ、和み、感動した一日でした。
(千葉・東総農民センター 今井睦子)
岩村農民組合 岐阜
岐阜県農民連で今一番元気な組合の一つ、恵那市の岩村農民組合は六月十九日、手作りの五平もちや野菜料理を持ち寄って、消費者交流会を総勢四十人で開きました。(写真〈写真はありません〉)
岩村農民組合は五年ほど前から米の産直にとりくんでいます。今回、消費者に、日ごろ食べている米がどういうところで作られているのか知ってもらおうと案内したところ、地元の恵那市はもとより大垣市や遠く愛知の一宮市からも参加してくれました。
会場となった成瀬兼一組合長の自宅の庭は岩村城跡のふもとにあります。豊かな緑と澄んだ空気がすがすがしく、参加者は梅もぎなど自然のなかでの行事を満喫。また成瀬組合長が自らの戦争体験や、おいしい米をはぐくむこの地が核廃棄物処理場の候補地になっていることを紹介すると、驚きの声をあげていました。
ここは標高が高く、日中と夜間の気温差があり、清水と土壌にも恵まれ、本当においしい米が採れる地域です。「その分、一枚の田んぼは小さいが、農家は丁寧に作っている。昨年、今年と組合員も増えており、消費者とともに農業を守っていきたい」と、梅田知明事務局長は語っていました。
(岐阜県農民連 岩田昭)
▼日時 7月30日午後1時半〜4時
▼場所 有明コロシアム(りんかい線「国際展示場駅」徒歩5分)
▼講演 井上ひさし、大江健三郎、奥平康弘、小田実、鶴見俊輔、三木睦子の各氏
▼参加費 1000円
▼申し込み 返信用封筒同封のうえ、下記あてに(一人1枚。先着1万人まで。遅刻無効)
申込先 九条の会・有明講演会係〒101―0065東京都千代田区西神田2の5の7神田中央ビル303 電話03(5213)8530
(新聞「農民」2005.7.11付)
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