「農民」記事データベース20050606-686-13

この人

愛媛・岩城島に移り住んだ

古川 泰弘さん(36)


 「ブルー・レモン・ファーム 安心安全な食を求めて」。名刺にしっかりと記されています。

 京都で建築関係の仕事をしていました。離島にあこがれ、インターネットで検索。「青いレモンの島」が気に入り、二年ほど前に、瀬戸内海に浮かぶ愛媛県の岩城(いわぎ)島に移り住みました。レモンやミカン、季節の野菜を栽培しています。

 広島や関西方面への精力的な営業活動が功を奏し、野菜は完売状態。「物作りは初めてで、手探り状態ですが、毎日がむしゃらにやっています。収入の方は少ないけど、何とか生活できます」。いま農業にやりがいを感じています。

 「風邪をひいても、植物相手なので寝込んでいられません」と妻の由希子さん(32)も献身的に農作業に協力。「夫婦げんかしながら」二人で建てたハウスは、力を合わせた夫婦の結晶です。

 「島の人たちは温かく、私たちを応援してくれる」と、岩城島にこれからも住み続けたいと願っています。

 将来は、規模を大きくし、法人化をめざします。「農業収入だけでも生活できることを、岩城の若い農業後継者にみせたい」と意気込みます。「レモンをもっと宣伝し、青いレモンの島をずっと残したい」という島への強い愛着を力に、島の活性化を見据えます。

(新聞「農民」2005.6.6付)
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2005年6月

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