カベ作らず楽しく多彩にみんな特技生かし憲法守ろう東京・町田市 金森の会
署名集め、ニュースくばり、文化行事も東京都町田市の金森地域で、住民らが「憲法を守ろう!金森の会」を結成。草の根から護憲の取り組み、反戦・平和の運動が始まっています。発足当時三十人だった金森の会。現在では、三倍の九十人を超える会員が結集しています。賛同者も、医師、牧師、俳人、元助役、元自民党市議、団地自治会新旧会長、太鼓愛好会、書家、教師など多彩です。 俳句サークル参加会員らによる沖縄戦跡めぐり、米軍厚木基地への吟行会、教師と協力しての東京大空襲の語り部活動、金森地域の戦跡めぐりなど、それぞれの条件を生かした取り組みが行われています。 一昨年来のイラク派兵強行、急ピッチで進みだした憲法改悪の動きにたいして、生活と健康を守る会、新日本婦人の会、俳句・俳画サークル、無党派を中心とした市民の食と農の学習会で、平和への危機感が強く出されました。 こうしたなか、「呼びかけを待っているのではなく、自分たちで考え、住んでいる地域から運動を始めよう」と、会結成に向けて動き始めました。共産党後援会、老人会、俳句の会などで五人、十人とひざを交えて、組織作りの必要性を話し合いました。 呼びかけ文を作成し、地域で一定の知名度や影響力がある、思想・信条を超えた三十人に直接会い、賛同を呼びかけました。昨年四月二十九日、金森の会を正式に結成し、署名や集いにおう盛に取り組みました。 一方、署名を集めるなかで、「憲法なんて自分には関係ない」「北朝鮮や中国問題があり、憲法改正も必要」と考えている市民も多いことがわかりました。 会のニュース(現在まで五回)で、「平和への願い、私もひとこと」として、会員の戦争体験や平和への思いを載せ、毎回六千戸へ配布。署名だけ先行させるのでなく、一人一人の戦争・戦後体験を語り伝え、「二度と戦争をする国にしてはならない」と訴えています。 昨年十一月には、文化行事を開催。イラク戦争写真展、平和のための俳句、俳画、絵手紙、書の展示会、うたごえ合唱、会員の畑で採れた野菜で芋煮会など盛りだくさんでした。参加者も、元防衛庁長官秘書、団地の自治会長、老人会長など賛同の輪が広がっています。楽しく多彩に、みんなの創意と一人一人の特技を生かして、誰でも参加できる、開かれた運動になっています。 金森の会の経験を生かして、市内の職場や地域で「九条の会」の結成が相次いでいます。会の塚平広志事務局長は「憲法を身近なものと実感させる学習を強め、町内、団地ごとに会員を増やします。全世帯、全有権者を対象に宣伝し、九条改悪を阻止する有権者過半数の署名を集めたい」と話しています。
(新聞「農民」2005.5.30付)
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[2005年5月]
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