凶作と米価暴落を乗り越えて今年の米づくりにかける秋田県農民連委員長 佐藤長右衛門
やっと秋田にも春がやってきた。今年は二週間も遅い雪解け。白銀の世界から、黒々とした大地へ、季節の移ろいに感動する。そしてまもなく始まる、にぎやかなエンジ音のこだまする春耕に思いをはせる時、今年も思いっきり米をつくるぞとファイトがわいてくる。 昨年は、台風による潮風被害でまさかの凶作。加えて「米改革」による米価暴落という二重パンチが暗い影を落とした。 農民に降りかかるこの苦難をどうはねかえしていくのか。いま正念場といえる。みんなで自分たちの米の販路を探し、共同の精神で農業を守っていこうと、「農業法人・ほくほく産直秋田」を立ち上げた。 綿密な栽培計画をたて、どんな天候にも即応できるよう、稲の生理をよく飲み込み、生育をしっかり観察して、職人技といわれる米をつくろう。消費者から喜ばれる、安全で安心、おいしい米づくりに全力を傾けよう。 先日まいた種籾(もみ)がいっせいに芽を出した。わくわくした。大自然のいぶきとともに悠々と耕すことを心に決めた。
(新聞「農民」2005.5.23付)
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[2005年5月]
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