「農民」記事データベース20050516-683-17

桃と梨 同時に満開

福岡・浮羽


きれいだけど農家はお手上げ

 ごらんください――福岡県浮羽町にある佐々木督文さんの桃、梨畑。四月中旬、花が一面満開です。

 「きれいですね」と言ったら、「今年はお手上げ」と佐々木さん。「普段の年は、種類別に徐々に開花する。ところが今年は、台風のせいで発芽が遅れ、すごい寒さが襲ってきてじっと開花を我慢していたところ、急に暑くなっていっせいに開花してしまったんだと思う。本当なら、開花した順に人工授粉するのだが。まあ、風があってハチがいるから少しはいいけど、…」

 「へぇ〜」という感じ。見るものにとっては、「わぁ〜きれい!」ですが、そのような事情があるとは。ひと口で異常気象といいますが、与える影響のすごさに、身のすくむ思いです。農業って、やはり、お天気次第。それだけに、国がきちんとした方策を持たなければ。「自分たちもこんな満開を見たことがない」とは、佐々木さんの弁でした。

(福岡・みのう農民組合 金子徳子)

(新聞「農民」2005.5.16付)
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2005年5月

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