「農民」記事データベース20050516-683-16

絵手紙教室

茨城・常陸野農民センター

 「絵手紙をやるようになると、これまで目に入らなかったものが見えてくるよねー」「そうね。もっと早く始めていれば、お父ちゃんと結婚しなかったかもね」――農村のお母ちゃんの底抜けに明るい笑い声が響きます。茨城・常陸野農民センターの絵手紙教室は、月二回定期的に開いて、今年八年目を迎えました。


“ヘタでいい、ヘタがいい”
おしゃべり半分 描くの半分

 仕事や家事の終わった夜八時、農民センターの事務所に三々五々、お母ちゃんたちが集まってきました。手には、色とりどりの野の花、山の花、庭の花。スノーフレークは白いスカートのようなかわいい花。耳にかざして、「春はやっぱり、おしゃれしたくなるよねー」。

 藤岡典子さんは「おしゃべり半分、描くのが半分」と、絵手紙教室の魅力を語ります。果樹農家の藤岡さん。「自分の時間は作ろうと思わなければ作れない。貴重な時間を思いっきり楽しみたい」と言います。

 「集中して描いた後の心地よい疲れがたまらない」とは、常陸野産直センターで働く鈴木静江さんと末永明美さん。毎回、絵手紙が載る同センターの産直だよりは、農村の四季を伝え、好評です。

 小松崎洋子さんは看護師さんです。絵手紙をやりたくて農民センターに入りました。「農家のお母さんのイメージが変わった」という小松崎さん。「農家は大変だと思っていたけど、みんな楽しそうにものを作っている」と。

 島田きよ子さんは、この日が二回目の参加。前回描いた絵は、家族みんなから「見せて」「見せて」と引っぱりダコだったそうです。「気持ちを集中して強い線を描こうね」と傍らでアドバイスする先生の久保田紀子さんは、農民センターの専従。玉里村の文化講座でも絵手紙を教えています。

 「ヘタでいい。ヘタがいい」が、絵手紙教室の合言葉。久保田さんは、「絵手紙は、自己表現する身近な方法。一人でやっても楽しいし、みんなでやれば、なお楽しい。集まっておしゃべりし、リフレッシュして、農業や平和への思いを発信できればいい」と語っています。

(新聞「農民」2005.5.16付)
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2005年5月

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