「農民」記事データベース20050502-682-01

アピールへの賛同広げ世論と運動を大きく

待ちに待った農林水産「九条の会」発足

学者・研究者、農協・漁協組合長、農家など17氏がよびかけ

関連/よびかけ人


 憲法を改悪しようとする動きが、かつてない規模と強さで進められようとしています。

 こうしたなか、昨年六月、作家の井上ひさしさんや大江健三郎さん、評論家の加藤周一さんなど有識者九人が「憲法を守ろう」と「九条の会」を設立。いま、この呼びかけにこたえて、全国のさまざまな分野・地域で千を超える「九条の会」がつくられています。

 四月十三日、農業・林業・水産業に関係する人たちが呼びかけ人(別項)となって、農林水産「九条の会」が発足しました。「会の申し合わせ」は、第一に、思想・信条、党派やさまざまな立場の違いを超えて、憲法九条を守るという一点で協力しあい、世論や運動の広がりに寄与すること、第二に、井上ひさしさんたちの「九条の会」に連帯し、アピールを全国の農林水産関係者に訴え、賛同者を集めること、第三に、会の財政として、賛同者から一口一千円の寄金を募ること――など。

 過去の悲惨な戦争では、農山漁村から多くの若者が戦場へ送られ犠牲になりました。そして食料・物資の強制調達などにより第一次産業は衰退し、極度の食糧難を経験しました。憲法を改悪して戦争できる国にすることは、農林水産業の発展とは決して相いれません。憲法を生かし平和あってこそ、農林水産業の発展と関係する人々の願いがかなえられます。

 農林水産「九条の会」発足を契機に、農林水産業にかかわる人たちに「九条の会・アピール」への賛同を広げ、「憲法まもれ」の世論と運動のいっそうの前進が期待されています。


よびかけ人

 呼びかけ人は以下の十七人です。(アイウエオ順)

石井 啓雄(駒澤大名誉教授、元農水省構造局農政課・東京都)
奥   登(元日本販売農協連会長・神奈川県)
梶井  功(東京農工大名誉教授・東京都)
河井 智康(海洋サイエンティスト・東京都)
坂本進一郎(農業・秋田県)
佐々木健三(農民連会長・福島県)
佐々木 覓(西和賀農協代表理事組合長・岩手県)
杉本 敏隆(朝日漁協組合長、琵琶湖海区漁業調整委員・滋賀県)
高橋 正浩((株)ゼンケイ代表取締役社長・神奈川県)
暉峻 衆三(元東京教育大教授・東京都)
所  秀雄((株)ゲンコーポレーション代表取締役会長・岐阜県)
中川聰七郎(鳥取環境大教授・京都府)
宮村 光重(日本女子大名誉教授・東京都)
森  巌夫(明海大名誉教授・東京都)
吉田 寛一(元東北大教授・宮城県)
吉田 武彦(元北海道農試次長・千葉県)
若月 俊一(長野厚生連佐久総合病院名誉総長・長野県)


《連絡先》〒151―0053 東京都渋谷区代々木2―5―5 新宿農協会館内 電話090(8898)8715

(新聞「農民」2005.5.2付)
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2005年5月

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