「農民」記事データベース20050328-677-10

惨状を見てもらい、平和の大切さを実感

手作りの「東京大空襲展」


 一九四五年三月十日の東京大空襲から六十年。都内の六本木ヒルズ内で三月五日から十日まで、戦災体験者、遺族らによる手作りの「東京大空襲展」が開かれました(写真〈写真はありません〉)。主催は、東京大空襲六十年の会。

 一度に十万人以上が亡くなった空襲。六十年を経たいまも正確な死者数はわかっていません。主催者の一人で体験者の安増武子さん(79)は「大空襲の真実を多くの人、とくに若い人に知ってもらいたい、との思いで企画しました。空襲展を開くことによって、戦災犠牲者への追悼になればと思います。惨状を見てもらい、平和の大切さを実感してほしい」と語ります。

 画家の狩野光男氏が描いた、体験者の証言による連作画、被災地図をはじめ、戦災傷害者、孤児の写真などが展示され、見学者は引き込まれるように見入っていました。

 都内港区に住む恩田明さん(27)=会社員=は「言葉が出てきません。自分たちの世代は身近に知る機会がなかったので、考えさせられました。私たちは何ができるかわかりませんが、戦争が二度と起こらないように、この悲惨さを伝えていくことが大事だと思います」と話していました。

(新聞「農民」2005.3.28付)
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2005年3月

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