鉱石を使って消臭・消色アノくさ〜い牛のおしっこを浄化“消臭剤”として再利用へ
牛のオシッコを浄化し、消臭剤として再利用する実験がようやく実用化にこぎつけました。 昨年十月に本施行された家畜排せつ物法。ふん尿の野積み・素掘りが禁止になり、畜産農家は堆肥舎の建設に追われました。しかし、尿や洗浄水など汚水の処理についてはまったく指導なし。私は、一九九九年十一月、(株)ゼンケイの高橋正浩社長、日本バイオニクス(株)の丸林康則・理学博士とともに、汚水の浄化実験を始めました。 最初にとりくんだのは福島・小野町だけで産出される小野鉱石を使い、空気を送って化学反応でふん尿を脱臭・脱色・固形物の吸着をさせるシステム。二〇〇〇年に河川への放流基準をクリアしましたが、放流には大量の水を必要とすることがネックでした。 そこで考えたのは、これを消臭剤として利用することです。ある日、視察に訪れた日本バイオニクス(株)の社員の目の前で、私は両手を鼻がひん曲がるほどくさいふん尿につっこみ、さらに浄化処理した汚水で洗い、その手を鼻先に。すると「くさくない!」。 そして今、この処理水は私の牛舎内を循環し、牛舎特有のにおいを消しています。さらに、たい肥にまくとアンモニア臭がなくなること、畑に散布すると野菜の生育を促すこともわかりました。 現在、五年の歳月を経て開発した汚水処理水が「消臭剤」として商品になろうとしています。 (福島県農民連 持田冠児)
(新聞「農民」2005.3.21付)
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[2005年3月]
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