奈良県農民連に“分析室”土壌や農作物の栄養を診断
安全でおいしいものづくりに役立つ奈良県農民連に昨年十一月、農産物や土壌の「分析室」がオープンしました。分析室では、田畑の土壌診断や農作物の栄養診断などを簡易測定法で行います。組合員の安全でおいしい農作物づくりに役立てることが、目的です。現在できる測定は、土の三層分布、土やたい肥の酸性度(ペーハー)や電気伝導度(EC)、RQフレックス(簡易型反射式光度計)による窒素、リン酸、カリなどの肥料成分、農作物中の硝酸態窒素、ビタミンC、養分濃度などです。オープン以来、組合員から四十件余りの分析が申し込まれ、たいへん喜ばれています。また班会議などで、組合員が集まるときには測定機材を持って「出前診断」も行い、大きな関心を集め、大好評とのこと。 室長の下村敏之さん(63)は、元大手化学会社の技術者。不当配転をめぐって会社相手に裁判でたたかった経験もあります。近々、京都府立大学農学部の学生も手伝いに来てくれる予定です。下村さんは、「多すぎると健康に害を及ぼす危険性のある、野菜などに含まれる硝酸態窒素が、大きな問題になってくるでしょう。これからデータを蓄積して、組合員がつくる農作物や土づくりにおおいに役立てたい」と、抱負を語っていました。
(新聞「農民」2005.3.7付)
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[2005年3月]
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